ベルギー産フューネラルドゥーム2021年作 UNTIL DEATH OVERTAKES MEをメインプロジェクトとする一方で、多くのソロプロジェクトを抱えるStijn van Cauterによるドローンドゥーム。 新型コロナウイルスのせいで、昨年は空輸できない期間があったが、やっと彼の運営するレーベルショップからの空輸が解禁となりゲットすることができた。 受注したらその都度CDrを焼くのだろう。届いた盤からは印刷したてのインクのニオイが漂い、盤の印刷も光沢がある。いかにもPCで個人で加工した感のある ジャケとバンドロゴは、長年彼のポンコツ作品にひたすら散財した者としては、残念感など皆無、逆に妙な高揚感がこみ上げてくる。 普段あまりCDr作品は買わないのだがStijn van Cauterの作品はデジタル作品かCDrしか見かけないから仕方がない。チープなジャケとインクのニオイから 伝わってくる手作り感がたまらなく素敵だ。サウンドは購入前に大体想像がつく。また単調な垂れ流しなんだろう。それでも彼の作品の魅力は絶大だ。 サウンドはUNTIL DEATH OVERTAKES MEの、ギターストロークに合わせてドラムを叩くお家芸スタイルとはまた異なる演奏である。それでもやっぱり垂れ流しだ。 歪んだギターを超長めに垂れ流し、アトモスフェアなシンセが絡むサウンドだ。収録される3曲はそれぞれ19分、17分、19分という大作主義の苦行だ。 これじゃいつもの作品と同じじゃん!と思いつつ、変わらないこの底辺アンビエントドローンスタイルに安堵し、没頭してしまう。素晴らしいの一言。 とりあえず万人にオススメできるシロモノではない。聴く人によってはポンコツサウンドだ。このポンコツ感とレジェンド級が紙一重で折り合っているんだよ。