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Darkness Is My Home (失恋船長)


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Darkness Is My Home

オープニングからいぶし銀の哀愁美が砂煙に交じりながら、ユラユラと揺らめいていきます。このブルージーな味付けのハードサウンドの持つパワーは、何とも形容しがたい魅力があり、ドイツのレーベルではあるが彼らはオーストラリアのバンドだというのが面白い。その意外性に驚かされるが、ここで聴けるサウンドは人を突き放すようなひんやりとした感触、そして人間臭さのあるエモーションが爆音と共に渦を巻き弾き出されている。
聴き手の感性にグッと沁み込んでくる濃度の高い古典ロックの響き。アルコール強めの酒を飲んだ時に、頭にグイっとアルコールが回る、あの感覚に似ている。ファズの掛かったギター、生々しいヘヴィグルーブを叩き出すリズム隊の旨味、そのガレージロックにも通ずる剥き出しの感性が、サザンロックとも交わり合う事で独自のスタンスを構築、その悲哀に満ちたパワーブルースは心地よく聴き手を酔わせていく。
新たなるロックシーンを形成しつつある昨今のハードシーン、このバンドもそういう流れの中で異彩を放つ一つだろう。クールでニヒルなサウンドはRival Sonsあたりを思い出しましたね。

失恋船長 ★★★ (2020-10-04 19:08:06)