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Taste of Death (失恋船長)


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Taste of Death

70年代から活動していた北欧の古参HM/HRグループが1984年にリリースした1st。原始的なロックの源流ではあるが、倦怠感や投げやりな陶酔感とは無縁なのが、北欧出身という事なのか、豪快なリフ、リズムを従えてはいるが、北欧ならではの冷ややかなメロディが顔を覗かせており、シンプルなビートの合間を縫うような叙情性に耳が行きますね。コーラスワークの重ね方もドラマ性を増幅、シンプルな構成なのに濃厚に映り込む③のような曲を聴かされると、只者ではないなぁと思いますね。それ以降も豪胆さと繊細さを巧みに盛り込んだ楽曲が登場。古めかしいロックは苦手という人にもトライして欲しい、親しみやすさがある。
NWOBHMとも違うし、ヨーロッパに代表されるような糖度の高いメロディとロマンティックなムードでもない、その無頼な元祖北欧ロックの旨味、燃え盛る熱情と美しさを醸し出す叙情性、アルバム一枚で消えた幻のバンドではあるが、ブレない筋の通った音楽性は無名だからで埋もれさせるのが勿体ないと思いますね。
ギタープレイの自己主張具合も古典的。アンサンブルの作りも懐かしい。これでいいのだと思うお約束がいっぱいである。やっぱメロディに情緒があるのが欧州なんだろうなぁ。

失恋船長 ★★★ (2020-09-14 13:34:50)