'23年発表の、5th(CADAVER INC.時代を含めれば6th)アルバムです。まあ、私は今作が初CADAVERですが。 で、今作をなぜ聴いたのかというと、ロニー・ル・テクロが加入したっていう驚愕のニュースを目にしたせいです。 同郷ノルウェーのレジェンドであるTNTの、『KNIGHTS OF THE NEW THUNDER』収録曲「DEADLY METAL」をカヴァーさせてくださいって言ったら、ギター俺に弾かせてよって本人がノリノリで、そのままアルバム全部とバンドそのものにまで参加しましたとさ・・・って、どんなおとぎ話だYO! そんな流れからの想定としては、漆黒のデス(一時期ブラック)メタル・バンドがメロデス化する悪夢しか思い浮かばないのに、実際出てきたのはプログ・デスとかサイケ・デスと言いたくなるような狂った音楽っていう斜め上展開。 ロニー・ル・テクロって、透明感のある北欧メタルなんて一時期しかやってなくて、TNTもソロもやりたい放題のごった煮プログなクレイジー野郎でしたね。ついでに自分のスタジオでエクストリーム・ミュージックの収録に立ち合い続けた人みたいです。 DEFILEDの新作もそうでしたが、最近のデス・メタルは本当に自由も自由、みんな尖ってればなんでも良いって好き放題やらかしてくれてます。このアルバムも類型にはまらないんで説明が難しいったらありません。 「ヤバいメタル」って感じの音楽デス。ロニー・ル・テクロの所業かどうか知りませんが、変なギター満載の、マニア必聴な異色作。