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REQUIEM FOR A SCREAM (2014年)
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REQUIEM FOR A SCREAM
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解説 - REQUIEM FOR A SCREAM
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1. 失恋船長 ★★★ (2014-11-28 16:29:47)

元POWER NUDEなどの活躍で知られる美形ギタリスト、若井望が装いも新たに世に提示した渾身の一枚。ミュージシャンとして紆余曲折を経てようやく本分とも言えるメロデイック路線の王道HM/HRサウンドを高らかに打ち鳴らしているのですが脇を固めるサポートメンバーが熱い、リズム隊はブリザード30周年でも共演を果たした元SLYの寺沢功一、ドラムは44マグナムにZIGGYなど経歴を上げたらキリがない宮脇JOE知史。キーボードはアルハンブラにガルネリウスやソロ活動でも知られるYUHKIにB'zの長年に渡るサポートでも知られるブレイズの増田隆宣
シンガーにはパワーヌードでも一緒だった現アンセムの森川之雄、魅惑のクリスタルヴォイスは健在ガルネリウスの小野正利、そしてインペリテリのロブ・ロックと言う豪華な布陣。このメンツが揃えば期待したい音も目に浮かびますが、若井はその期待に見事に答えクラシカルな味付けも程々に叙情派ギタリストの実力を全開に披露、松川敏也に憧れがあると公言するような、エモーショナルで繊細なトーンとを活かしたプレイは、時にはハッとさせるフレーズとテクニカルなプレイを巧みに散りばめ印象的なメロディを随所に盛り込み煌びやかでヘヴィなメロディックメタルを体現させてくれます。

王道中の王道を行く様式美サウンドに新鮮味は薄いのかも知れませんが、各メンバーが若井が送り出す強烈な楽曲に応呼するように、溌剌としたプレイを披露する様のカッコよさに痺れること間違いなし、オープニングを飾るタイトルトラックで聴かせるロブの歌い回しにまずは悶絶必死、彼の歌声でこういうの聴きたいと思わせるドンピシャのパフォーマンスに猛烈に惹き込まれ、新生アンセムとは違う本分とも言えるビーストシャウト全開な森川の歌声を堪能できる②、小野先生の磨きが掛かった衰えを知らぬハイトーンヴォイスに惚れ惚れさせられる③と進みキャッチーなロブの④と日本人の琴線に触れるメロディアスなHM/HRサウンドが見事な構成で流れラストまで一気に突き進みます。

各シンガーが自らの個性を活かしつつ、そのタイプに合わせた曲を用意したようにも感じられ若井のコンポーザーとしての才能が華やかなルックス同様に花開いております。また熟練のミュージシャンシップが生み出し鉄壁のリズムプレイも圧巻の一言。寺沢はビリーシーンにも通ずるテクニシャンとして鳴らし、今作でも多才ぶりを発揮、安定感のあるプレイは聴き手を魅了するだろうし、宮脇がここまでハードなドラムを叩いてくるとは驚きました。テクノロジーの発達は思わぬ副産物を生みます、バスドラのヘッドにピックをアップを付けると軽く踏んでも爆音が響き、ペタペタ浅く踏んでも大丈夫(明日から誰でもブラストビート)そんなテクノロジーに頼り切らない、生身の人間が生み出す渾身のプレイに深く感動を覚えましたね。個人的には、この手の王道サウンドには合わない人選と勝手に思っていたので今作を聴き猛省です。
影のMVPは宮脇でしょう。ソロ形態だと今一つ纏まりに欠ける面もありますが、各ミュージシャンの力量を品定め聴き入るのも楽しみの一つ、ある意味、一番の無名は主役の若井望なのかもしれませんが、ハードでテクニカル、それでいてメロディを蔑にしない彼の才能を存分に生かした楽曲とプレイを堪能できる一枚、普通のHM/HRが聴きたい方には強くおススメしたいですね。




2. 火薬バカ一代 ★★★ (2015-01-18 18:49:37)

レコード会社に豪華なゲストをお膳立てして貰った新人ギタリストのデビュー作・・・かと思いきや、ゲスト陣は自身で培ってきた人脈の賜物だという、確かな経験とキャリアを誇るミュージシャン、若井望(G)主導プロジェクトのデビュー作。
ギタリストとしての実力の程は「再結成BLIZARDに松川敏也の代役として抜擢された」というエピソードからも明白。ソロ・アルバムだとしても無駄にしゃしゃらず、プロデューサー的視点とアンサンブル重視の姿勢を貫き、それでいて印象的なメロディを豊かに紡ぎ出す華とテクを併せ持ったGプレイは、自然とサウンドの中から浮上して眩い輝きを放ちます。
そんな彼氏がクリエイトする楽曲がまた、往年のジャパメタ・テイストを濃厚に受け継いでて(当人的にも拘りがあるご様子)、こちとら琴線揺さぶられまくりですよ。良い意味で予想通りに展開してくれる歌メロとかね。
ビシバシとタイトな演奏を叩き込むリズム隊の援護射撃の下、ロブ・ロックの灼熱ボイスを乗せてアルバム表題曲に相応しい存在感とパワフルさで迫り来る①、様式美HMの権化の如き曲調と、この手の楽曲とは縁のなかった森川之雄の組み合わせが新鮮な②、そして凛として響き渡る小野正利のハイトーンが楽曲の突き抜け感を増幅する③という冒頭三連打の名曲っぷりが証明する通りの、充実の完成度にぐうの音も出ない1枚。
これからの活動に大いに期待致します。



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