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Aesthetics of Decay (失恋船長)


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Aesthetics of Decay

女性シンガーのカレンさんとギターのラーズはデンマーク人、もう一人のギター、パトリックはギリシャ、ドラマーのクルシシュトフはポーランド、ベースのティエリーはフランス人という国籍も性別も異なる、メタル大好き連合によるバンドが2016年にリリースした1st。
正直メンバーショットから醸し出されるド素人臭に、フェイスブックかなんかのSNSで知り合ったメタル同好会的な匂いがキツ目で、特にシンガーの紅一点なカレンさんの、ステラおばさんぶりには危険な要素も大だが(田舎に嫁いだアンジェラアキ風)、出ている音は欧州由来の泣きメロを孕んだスピードHM/HRサウンドを信条とした、懐かしきトラディショナルサウンドを披露。真っ先に思い出されるのはACIDとなるのだが、カレンさんに、あそこまでの気合いの入ったスケ番ぶりもなく、迫力不足感はあるのだが、国は違えど思いは一つと言わんばかりの思いが伝わる真摯なメタル愛に溢れた音楽性は、マイナーメタルを愛する猛者の感性を猛烈に刺激する出入り禁止な魅力に溢れており、トレンド追求なメジャー級の作品ばかりを聴き、道を見失いかけているマニアにこそ是非ともチャレンジして欲しいですね。
でも似たような曲調が続きメリハリに欠ける面もあるので、通して聴くのはチョイとキツいかもしれませんがね。この辺りがマイナーバンドの最大の問題点でしょう。ダレることなく聴かせるのもプロの技ですからね。

それにしても、このバンド、実態があるのだろうか?LIVEは行っているのか?メンバーショットを見るたびに気になるのだが、カレンさんメガネ掛けてるもんね。普通のやつだよ。大勝負の宣材写真で普通のメガネ掛けて映る?
でも、その着飾らない姿勢が、ぼかぁ好きだなぁ。
楽天の監督に就任した田尾安志が恥ずかしそうに嫁がマダム・レイでデビューしましたって番宣させられた姿を思い出します。
ちなみにフランスのInfernö RecordsからリリースされたCD盤のみ、一曲多く収録されています。それがデンマークのメタルクィーンこと、Kim SixxのMagic Swordが収録。メタル愛に溢れた選曲ですね。

失恋船長 ★★★ (2017-11-19 16:57:55)