当時、ヒットチャートを賑わせていたLAの名うてのミュージシャン達が集結した豪勢なレコーディング環境、そして何より卓越した作曲家としての才能が注目を集めた、カナダ出身のシンガー・ソングライター、デヴィッド・ロバーツ、'82年発表の1stアルバム。 自分は'08年リリースの2nd『BETTER LATE THAN NEVER』を先に聴いてから、遡って本作を購入したのですが(何しろ1stは長らく入手困難な状態が続いていたので)、やっぱりこの頃は若い。いや四半世紀ぶりの2ndでも瑞々しさは失っていませんでしたが、この頃は更に輪をかけてピチピチしている印象で、歌声にしろ楽曲にしろアレンジにしろ、溌剌として、明日への夢と希望でパンパンに膨らんでいる感じ(?)。 フレッシュにハジける①⑤、ジェフ・ポーカロの豪快なドラミングからスタートする③なんてその最たる例に挙げられる名曲ですし、サビのメロディ展開が印象に残る②、甘くロマンティックなバラード⑦、ポップに弾むキャッチーな⑧なんかも、後にダイアナ・ロスら、著名なアーティスト達がカヴァーしたのも納得の魅力的な仕上がり。 よくぞ再発してくれました。感謝。
BAD ENGLISHやSTARSHIP、HOUSE OF LORDSなどに楽曲を提供していることでも知られるシンガーソングライターのデヴィッド・ロバーツが1982年にリリースした1st。バックにTOTOのメンバー等を従え時代性を加味した極上のAOR系のハードサウンドを披露、洗練された甘美なメロディを前面に押し出し、時にはアーバンでアダルトな雰囲気を醸し出しシットリと適度な湿り気と糖度のあるメロディを嫌味なく優しく歌い上げてくれます。透明感のある性質のせいか聞き終えたあとの爽快感も上々で実に清清しい気持ちにもさせてくれますね。歌モノにアリガチな軽めのサウンドに終始しお約束のバラードやカントリー調の楽曲を放り込み散漫な印象を与えることなく、ソフトケイスされた歌モノに癒されたい方にはオススメ出来る極上のハードな味付けを施したAOR系の名盤かと思います。