またかよぉと言いたくなるセルフリメイク&ベストアルバム。彼らのベストアルバムめちゃくちゃリリースされているからね。そんなもんまともに付き合ったら破産するわい。それにセルフリメイクでしょ。マイクの時にやったしさ、元曲をぶっ壊した新生LoudnessなRockshocksヴァージョンあるじゃんと、Thunder in the East 30th Anniversaryで気をよくしちゃったのぉ、またやりやがって、その手は喰わんわいと軽く拒否をきめかねていたのですがね。最近、かなりお得な値段で手に入るとの事で購入を決意、結論から行くとヤラれましたね。久しぶりに殺られましたよ。 初期の3枚に拘り現メンバーの手による選曲&リメイクと言う事なのですが、全盛期さながらのスタイルに回帰。音質も以前のモノよりも当然良くなっているので、カビ臭い古さを一掃。Rockshocksで感じた違和感もなく今の時代にアップデートすることに成功と多くのファンが望む形でのリメイクに着手してくれました。 山下と鈴木のド迫力のリズム隊が生み出す屈強なリズムプレイの凄みたるや、確かに聴きなれた樋口ドラムとは違いますが、鈴木のパワーヒッティングドラムもまた、後任を務めるのに相応しい人材である事を今作で明確に物語っているでしょう。山下のベースも音像がクリアになりしっかりと聞こえるようになったしね。 肝心の高崎も妙なインド感を出さずに期待にこたえる渾身のリードプレイを披露。研ぎ澄まされた感性が爆発するが如きキレまくりのリフワークから、元曲のイメージを損なわない緻密なアレンジによるソロワーク、そのアイデア豊富なリードプレイの数々に、世界が認める天賦の才を発揮していると言えるでしょう。本当に目から鱗ですよ。 そして特筆すべきは二井原実先輩の歌でしょう。55歳を過ぎたオッサンとは思えないパワフルな歌声で魅了。良く昔の方が高い声が出ていたと言われますが、それはちょっと違っていて、今の方が高いレンジをフォローしているし、何より声が強くなっています。昔の方が細く繊細だったので、違う感触から声が出ていないと感じるのでしょうが、実際は今の方が高いところを歌っていますのでね。もし、二井原実先輩が衰えを隠しながら歌っていたら、今作の感触はかなり変わっていたでしょう。先輩の熱情が迸るハイトーンヴォイスの艶やかで色気のあるパフォーマンスが最大の聴きどころ、鍛錬を怠らずに努力をした証拠ですね。 毛も薄くなり体系も変わりましたが、熟練されたパフォーマンスに魅了されっぱなしでした。
手放しで大絶賛ですが、それは今までの歴史があったからに過ぎず、今作は古いマテリアルのリメイクに過ぎない。ある意味、昔の名前で出ていますな作品です。それは前向きなリメイクなのか昨今のリバイバルブームに乗っただけかのかは分かりませんが、ここで聴けるサウンドとミックスは、まさに再結成されてから、多くのファンが待ち望んだ方向性だと思います。 個人的には遅すぎた決断であり、何をいまさらと素直になれなかったりしますが、柴田直人と一緒に凄いアルバム作れたんじゃないのとか思ったりするのでね。しかし既にアナウンスされた次のアルバムはヨーロッパでのリリースも決まっていたりと、今作が起点となりようやく進むべき道を決めたのであれば、大いに支持をしたいと思います。 ドイツを中心にツアーを行い、今度は東欧圏など攻めて欲しいね。ロシアでアーリアとツアーなんて見てみたいわ。 そして次は撃剣霊化にSoldier of Fortuneのセルフリメイクも聴いてみたい。