バンドの名義で揉めた経緯がワイドショー的で、どうにも素直になれないバンドなのだが、雑誌大パクリ自称サクソンファンでもない限り、このバンドのスタートはSon of a Bitchであり、オリジナルのラインナップはグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンの二人だというのはファンの間では有名な話。その辺を詳細に語るメディアがあるのかワタクシは知る由もないのだが、一応は二人が最初期のメンバーだ。だから俺達がSAXONだというのは少々やり過ぎだと感じるのは否めない、そして何故かビフ・バイフォード=SAXONという偏った思想があるらしく、その誤った感覚がこのバンドを非難の対象に導いているのは残念である。オリジナルの二人は尊重されるべきだが、どうしてSAXONとなりバンドのイニシアチブは誰が握っていたのか気になる。 もし樋口宗孝がラウドネスを脱退して二井原実先輩とSLYを結成した。そして高崎晃率いるラウドネスは仏陀メタルになり様相が変わりすぎた。樋口のSLYの方がメタルらしいが、確実にラウドネスと名乗る事は許されなかったろう。彼がラウドネスのリーダーだとしてもバンドの顔は高崎晃だからだ。そういう意味でSAXONはビフ・バイフォードの物と考えるのが妥当だろう。
⑤はSon of a Bitchの曲、あとはクラシックSAXONである。声を歪ませ力強く歌い込むジョン・ワード。ビフと同じで音域は狭いがライブでも力負けしないパワフルな歌声を披露。リリース当時に流れていたネガティブな思想を払拭するパフォーマンスを披露している。 なによりリードギターがやはりグラハム・オリバーだというのが、ホンモノの音を感じさせてくれる。あのソロはグラハムだったよな、そういう当たり前の事が繰り出されているので違和感はない。