PICTURES AT AN EXHIBITION「展覧会の絵」は、プログレ通にも、またプログレという言葉を知らない人が聴いても楽しめる名盤でしょう。 かくいう私も、中学生くらいの頃に「展覧会の絵」という言葉に反応して何気なく今作を手に取った人間でした。 有名な楽曲を料理しているということで、ELPを初めて聴くには今作が一番とっかかりがいいかもしれませんね。 聴けば聴き込むほどにELPのアレンジの巧みさが分かってくる名盤です。 Nutrockerはピンで聴いても十分に楽しい曲ですね。
当時のライブアルバムで一家に一枚と言われていたのがDEEP PURPLEの『LIVE IN JAPAN』とこの『PICTURES AT AN EXHIBITION(展覧会の絵)』だったそうです。 そして、この作品はELPが大胆にもムソルグスキーの『展覧会の絵』を見事に自分たちの独自の解釈で個性を発揮できるようなアレンジに新たなオリジナルの曲も加えて、『展覧会の絵』を全く新しいものとして世にだしたのです。 やはり、なんといってもレイクによって語られる奥深い詩とその透き通った声。 エマーソンから繰り出される、時に荒々しくも壮大なキーボードプレイ。 それを支える強固なリズムの発信源であるパーマー。ここに、トリオの極みに到達する。 また、「The Sage」や「Blues Variation」などのようなオリジナル曲も何の違和感なく原曲の中に組み込まれて、見事に溶け合い、調和を成している。 そして、感動的で壮大な最終楽章「The Great Gates Of Kiev」がなんとも素晴らしい。 そして最後に不意打ちのようにアンコールとして演奏されたチャイコフスキーの「Nutrocker(くるみ割り人形)」をご堪能あれ。彼らのアレンジ能力は神の賜物。