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ONE DAY IN PARADISE
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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2014-01-27 21:56:25)

ゼロ・コーポレーションからリリースされたカタログを棚にコレクションしてはニヤニヤと悦に入っていたのも今は昔。現在ではかなりの作品を手放してしまったのですが、幾つかは手元に残したままの物もあって、最近よく聴き直しているその中の一つが、ドイツに拠点を置く5人組が'94年に発表したこのデビュー作。
メンバー・ショットを適当にコラージュしただけの冴えないアートワークと、冒頭に配置されたロケンロール・ソング2連発でリスナーの出鼻をいきなり挫く構成は頂けませんが、彼らの本領は、シンフォニックなアレンジと、テクニカルな演奏に支えられた大仰な曲展開が、VALENTINEやMEATLOAF等を彷彿とさせる楽曲が並ぶ4曲目以降に発揮されるので、暫しのご辛抱を。
取り分け本作のユニークネス創出に大きく貢献しているのが、音楽の専門教育を受け、俳優として舞台にも立っているというネディ・ジョン・クロス(Vo)の存在。彼の円やかで朗々たる歌声は、疾走曲/バラード/ポップ・ソングを問わず収録楽曲に優美な気品を付与しています。女性コーラスも取り入れたオペラティックな④、クラシカルな響きも湛えて疾走する⑤、そして物悲しくも劇的な曲展開と悲恋を扱った歌詞に涙ちょちょ切れる名曲⑥が連続する中盤なんて万歳三唱モノのドラマティックさ。
高揚感とスケール感を伴ったラス曲⑩まで、全編をドラマティックに語り切るこれほどの作品を作り上げたバンドが、アルバム1枚を残して消滅してしまったのは残念極まりない話だなぁ。



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