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HYMN TO THE IMMORTAL WIND (2009年)
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HYMN TO THE IMMORTAL WIND
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解説 - HYMN TO THE IMMORTAL WIND
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. netal ★★★ (2015-06-29 19:08:23)

日本のポストロックの5th。
前作の名曲『Moonlight』等でも披露された、ポストロックとオーケストラの融合という方法論を更に推し進めた作品。
最早曲によってはオーケストラの一部としてポストロックのツールが使われているといってもよいのだが、単独のフレーズは勿論、その相乗効果までも実に素晴らしい。
硬めながらも残響によって儚く美麗なギターによる、静寂の中絶妙な繊細さを醸すトレモロやアルペジオ等の響き、そして感情を昂揚に掻立てる轟音リフと、
ここだけでも既に前作に勝るとも劣らぬというのに、
正規メンバー含めて総勢32名のオーケストラによる壮大なメロディがそれに加わり、ロック史上でも最高レヴェルの壮大さではないかとも思える。
それらが紡ぐ、「魂とそこに刻まれた記憶や願いの永遠性」の物語には久しぶりに鳥肌が立つ程の感動を覚えてしまった位。

また、静寂から疾走や轟音へという曲展開がメインで、盛り上げ方が似ているという意見もあり、そういった曲が多いのも事実ではある。
しかし、アルバム全体を通して聴けば、苦難や肉体のしがらみを乗り越え希望へと歩むという
コンセプト故に必然のメロディと展開であって、違和感を感じる所は全く無いと思う。

前作に比べるとポストロックからの逸脱は大きいが、ジャンルはどうでもよく、前作同様、ポストロック界隈に興味がある人に強くお勧めできる名盤である。

気に入り度…99/100

おすすめ…Burial At Sea




2. netal ★★★ (2015-08-02 00:13:06)

なお、コンセプトは次の通りだと思われる。
 「とある少年と少女は、戦争によって厳しく荒廃した冬を生きる事を余儀なくされていた。しかし、他者に痛めつけられながらも、ある小さなしかし強く生きる木を見て、永く変わらぬものの存在を確信する。二人はその木の周りに小石で目印を付けて自分たちの思い出を託し、再会を願いながら、海へと身を投げた。(2.、3.)
 輪廻転生を経て、二人は新たなる生を受けた。勿論二人に明確な面識はないが、魂の奥底に刻まれた記憶が互いを全くの他人と感じさせず、ある日一瞬だけ視線を交わした時、喜びを感じずにはいられなかった。(4.)
 男は、何度も夢を見る中で、少年と少女が海底で横たわる姿を見る。そこで男は、嘗て少年と少女が再開を誓った地に立つ木の絵を見る。すると男はそこに何かを感じ、彼女との再会を願い、長い旅を決心する。(5.)
  木の夢を見た暫く後、男は長いトンネルで苦しみながらも歩もうとする夢を見る。その夢から覚めると、以前会った女が現れ、『記憶が戻ったら、約束の地へと戻ってきてください』との手紙を渡す。その後再び男は長いトンネルの夢を見て、遂にトンネルを抜ける。すると、そこには小石に囲まれた木があった。その木に触れると、男は前世の少年としての記憶を全て思い出す。(6.)
  それから長い時を経たある冬、ある老女が、以前の記憶と変わらぬ厳しい冬の中、ボートを進める。しかし、彼女は苦難や悲しみを超える存在を知っていた。夢の中、ある約束の通り、とある木と人影を見る。目を覚ました老女は、若かりし頃の、辛くも互いの近いと救いのあった過去を追憶する。(1.)
 長い旅を終え、彼女は過去の辛さと決別する様に、少年と少女の遺灰を川に放つ。そして振り返ると、そこには老人がいた。再会を祝福し、笑い合うと、二人は潰える事のない希望に満ちた旅へと出発する。(7.)」



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