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U OKOVIMA VJEčNOSTI (2010年)
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U OKOVIMA VJEčNOSTI
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解説 - U OKOVIMA VJEčNOSTI
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-12-10 21:43:13)

2010年発表の1st。
最初店頭でバンド名見た時は無礼にもSTRIBORGのパチモンみたいな名前だと思いましたが(笑)、買ってみるとこれがフォーク/ペイガン由来のクサメロ志向のメロディック・ブラックの中でも、かなり素晴らしい作品で驚きました。

路線としては、「NeCHRIST」辺りの時期のNOKTURNAL MORTUMにも通じる、スラブ民族らしい土着的で、キャッチーなクサメロを笛や妖しげな女性ヴォーカルが奏でつつ、ブラックらしい苛烈なバンドサウンドで聴かせる作風で、特に物珍しい音を出している訳ではないんですが…トレモロだけでなく、スラッシュ由来のキレの良い刻みを多用した、畳み掛けるようなテンションの高さ、それによるメリハリのついた楽曲が、ほんと素晴らしいんですよね…。

基本的にはクリアながら、ブラックらしい生々しさをある程度残した音作りも、刻みリフの音色の切れ味を更に高め、そのハイテンション振りを演出するのに上手く貢献しているように思いますし、ややピッチ高めの鋭いがなりを聴かせるヴォーカルも相当に苛烈な印象で、「クサメロ系ペイガンブラックは好きだけど、メジャーなバンドは音が整い過ぎてて、アングラなバンドは内を向き過ぎててちょっと…」という方にも自信を持ってお勧め出来る作品だと思います。

メジャー過ぎずアングラ過ぎずのバランスが奇跡的に良く、しかも楽曲自体も超良質。フォーク/ペイガン系好きであればマストな一枚だと思います…が、レーベルがマイナーな事もあってタワレコにすら置いてないほど知名度が低いのが残念…。もっと評価されて良いバンドだと思います。




2. 失恋船長 ★★★ (2015-06-10 15:07:54)

今は亡き御贔屓のお店で無理を頼んでロシアンメタルを大量にとり寄せてもらったら、サンプルがてらお店にいくつか届いたCDの中の一枚を店主がサービスでくれました。今作はそのCDになるのですが、クロアチアのフルート奏者もメンバーに名を連ねるペイガン/フォークブラックらしく、個人的には美女と野獣な役割をこなす男女ツインボーカルに、トレモロリフ主体もペタペタと浅く踏みこまれるバスドラも苦手なので封も開けずに数年放置。3年後くらいに初めて聴いたのですが、激烈な速さよりも、抑揚のある強弱を生かしたドラマ性の高い構築美と、この靄の掛かった霧深い森の奥に迷いこんだような錯覚を覚える異世界、そのミステリアスかつフォーキーなメロディを瑞々しい歌声で歌い上げる女性シンガーの麗しい響きと、キレのある強烈な歌声の男性シンガーとの対比も、なんとも艶やかで官能的な響きを感じさせる。この手のサウンドの鍵を握ると思っている扇情的なリードプレイとアグレッシブなリフワークも鳴り響き、激しくリズムを揺さぶる劇的な構成は独特な世界観を鋭く演出。全てがそうなのですが相反する要素が反発する、淡い情景を描き出す峻烈なるドラマになんとも言えない魅力を感じました。自分から進んで聴かないジャンルだし門外漢も甚だしい小生ですが、メタル由来の鋭角的かつ攻撃的なヘヴィネスさを継承しつつもスピード&アグレッションだけではない土着的なメロディと、深く刻まれる悲哀を体現出来る荒涼としたサウンド、それらを突き破るが如き吐き出される黒く濁った熱情が迸る様に、この手のサウンドを味わう上では重要なファクターなんだと思いましたね。全7曲入り37分少々だし丁度よい尺でした。


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