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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2013-09-23 09:57:48)

2011年発表の1st。

ブラジル産のアヴァンギャルドブラックというプロフィール、オープニングの聴いてるだけで呪われそうなSEパートから、一体どんな音が飛び出すのかと思いましたが…時にクラシカル、時にメカニカルな感触を伝えるトレモロ、スラッシーに狂ったりメロウなメロディを弾いたりするギターソロなどを詰め込み、豪速マシンブラストに乗せてカオスに展開するインダストリアルブラックでかなり予想してたのと違う感じ。なんですけど、これはこれでかなり面白いです。

ブラス系のシンセを用いた壮大な雰囲気の演出、メロディアスなリードギターをフィーチャーしたドゥーミーなパート、アルペジオによるアトモスフェリックなパートなど、楽曲ごとに手を変え品を変え、様々な要素を9曲で26分という小品主義な構成のぶち込んでくる感じで、聴いてて「ちょっと落ち着け」とでも言いたくなります(笑)。ただ、音質のクリアさ、楽曲の聴かせどころの設け方など、多少変態的ではあるけど作品の質自体は高いと言えるのではないでしょうか。

アヴァンギャルドの看板に偽りの無い変わった作品ですが、人を寄せ付けないようなムードは希薄で、むしろカラッとしたかっこよさのあるアルバムだと思います。アヴァンギャルド性が邪悪さや暗黒性、気難しい複雑さへ繋がってるようなブラックが苦手な方でも、この作品なら行けてしまうのでは。



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