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Chaos Magick (Usher-to-the-ETHER)
Gnostikoi Ha-Shaitan (Usher-to-the-ETHER)


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Chaos Magick

2015年発表の2nd。
買おうかどうか悩んでいたところ、某ショップで割引の対象になっていたので購入。これは良いですね。フルプライスでも買って損に思うことはなかった作品だと思います。

デモ「Repelling」がかなりRawな路線、1st「Gnositicoi Ha-Shaitan」がデスメタル的な重さを感じさせる、エクストリームメタルとして高品質な音になっていたので、例えばBEHEMOTH辺りに通じる進化をするのかな…と思っていましたが、まさかこんな路線に行くとは…。前作よりも確実にマニアックになり、そして独特の魅力を増した作品だと思います。

バンドサウンドは前作同様の分離の良さは残しつつ、より刺々しくRawな音に回帰。そこにサイケデリックさとサタニックさが入り混じったような、耳に残る奇妙なメロディをトレモロリフにより迸らせるような作風に。前作よりもヘヴィネスは減退してる感じですが、メロディもプロダクションもより精神へダイレクトに「来る」ものになっている印象です。ヴォーカルの狂気染みた絶叫も精神世界へのトリップをより助長。

曲名もユニークで、「Voodoo Satan」「Yoga, Hate, Fuck」辺りのタイトルから作風は察していただけるかと。そういういかがわしくて精神世界的なムードが好きであれば大推薦なアルバム。ある意味分かりやすさ、伝わりやすさのある作品なので、間口はそれほど狭くないかも…?

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2016-04-21 04:38:47)


Gnostikoi Ha-Shaitan

2011年発表の1st。

この2年ほど前に出たEP「Repellings」では刺々しいRAWブラックを演っていましたが、大分出音が変わった感じですね。デスメタル的なヘヴィさ、ブルータリティを取り入れ、よりエクストリームメタルとして直接的なビルドアップが図られた印象。結構メロウなギターソロも多かったりします。ただしBEHEMOTHを始め、HATEやRAVEN WOODSなど多くのバンドがブルデスに通じる音を出してるのに対し、このバンドの音はオールドスクールデスの禍々しさ、邪悪さが強調された音になっているように思います。

音質がクリアながら作り物っぽさを感じさせない、どす黒い靄に包まれるようなものであったり、楽曲によっては妖しげな女性ヴォーカル、神秘的なキーボードも用いられたりなど、ムード作りにはかなり拘っている感じ。ブックレットの凝り具合からも、オカルトなムードへの傾倒が伺えますが、それを十二分に音に込められているように思います。メロディも時折メロウさも見せつつ、密教的な妖しさを志向していて素晴らしい。デス由来のダイレクトな攻撃性、メタリックなヘヴィさがそのムードを全く壊していない、むしろ強調している辺りセンス良いですよね。

Repellingsも悪くなかったですが、大分路線を変えたこの作品は予想以上に素晴らしかったです。正直デスとブラックのハイブリッド的な路線を行くバンドの中でも、個人的にはかなりツボを突いた音を出しているバンドなんですよね。お勧めです。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-09-21 10:32:06)