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悪夢 AKUMU
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解説 - 悪夢 AKUMU
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-09-20 02:57:00)

2010年発表の1st。500枚限定らしいです。

タイプとしては、ブラックらしい空間系のアトモスフェリックな音色を中心に、クラシカルな旋律を奏でるピアノ、宗教的で荘厳な美しさを演出するチャーチオルガンなど、キーボードをフィーチャーしたシンフォニックブラックですが…ヴォーカルのガンベルトで武装したスキンヘッドが浮かぶ(注:別にそんなヴィジュアルではない・笑)ような凶悪な低音デス、ブラックの狂性だけでなく、ハードコアの炸裂感も感じさせるドラミング、プリブラ的な音色のギターワーク等、一般的なシンフォ系のバンドよりも各パーツのアングラ度がかなり高めなのが特徴ですね。

そうした要素以上に、このバンドの音楽性を大きく特徴付けていると思うのが、曲の要所要所で挿入される、ビブラートの強いソプラノ。ただ美と醜を対比させているだけでなく、どこか新興宗教の女教祖が天からの啓示を受けて壇上で歌っているような、オカルティックで宗教的な雰囲気がある。COFがSarah嬢を起用するよりも、もっと魔的・神秘的な文脈で使われている感じ。このソプラノが、バンドの音楽性をより近寄りがたい、アングラなものに仕立てていると思います。

シンフォ系ながら、個人的にはSSORCやCATAPLEXY辺りに通じる、マジなアングライズムを感じられる作品。惜しむらくは、500枚限定リリースということですね…。せっかくプリミティブ系のアングラな空気感と、シンフォ系の構築美を上手く同居させた好盤なのに、後追いで聴こうとした人が聴けなくなる可能性があるのは非常にもったいないと思う。



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