the Revの死という悲劇を乗り越えて完成した5作目。そしてこのアルバムは正に「スルメ」。もともと「次回作はダークな雰囲気にする」という事を念頭に置いて曲作りをした結果、全体を通してヘヴィでダークに仕上がった事は極めて当たり前。これをキャッチーなメロディが少なくなったとか言う輩がいるようでその考え方はよく分からないが、各曲のクオリティの高さは平均年齢28歳のバンドが造るアルバムとは思えないほど。メロディセンスも相変わらず素晴らしい。マイナーキーからメジャーキーへの移り変わりのところは決してキャッチーという意味ではないがダークな雰囲気を一瞬でも消し、暗闇から見える一筋の光が差し掛かるとも言わんばかりで曲を別のステージへ上げてくれている。そういう曲の展開という意味では「曲の構成という事だけ」を考えれば3rdに近い楽曲が多いと思う。そしてゲイツには貫禄が出てきた。今後の唯一の心配事は天才コンポーザーであったthe Revがいない今後どの様な作品が出来上がるかだ。リリースされたばかりだが「心配して損こいた」と思える次のアルバムが早くも楽しみ。⑪は素晴らしい。。。(それにしてもDisturbedとのダブルヘッドライナーツアーが観れない私達は不幸だ)
個人的な聞きどころは⑥、⑧~⑪のメロウよりな楽曲が中心。 ⑥の「So Far Away」はジョニーキャッシュ、⑧の「Victim」はPINK FLOYD、⑨の「Tonight The World Dies」はSOUNDGARDEN、ALICE IN CHAINSにインスパイアされたようです。ただあくまでこのバンド流に影響を取り込んだといった感じでそれほど違和感はなく、この3曲はかなり好きです。
キャッチーな曲は①~③よりもアウトテイクの「LOST IT ALL」,「4AM」の二曲の方が個人的には印象的。というよりはバンドが本編から意図的に外したのかな。 今作を踏まえて次にどのような作品が出てくるのか個人的には非常に気になります。