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過去と悲哀
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過去と悲哀
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解説 - 過去と悲哀
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-04-17 01:34:00)

2010年発表の1st(CD-R)。
以前リリースした「MANIERISME」は、1stではなく音源集だったみたいです…。内容ですが、「MANIERISME」にも増して素晴らしい作品ですよ、これ…。

各種レビューサイトを見てみると、このバンドはフレンチブラックからの影響が強いらしいですが…特に耽美的で毒々しく、狂気的なメロディを練りこんだリフを中心に展開していく作風は、MUTIILATIONの3rd以降の影響が強いと思うんですよね。
ただ、この作品に関してはメロディの耽美性やグロテスクさにおいて、遂に本家を凌駕するに至ったという感じ。それにプラスして、相変わらず日本の村社会的な怖さも兼ね備えているというのだから凄すぎます。

ヴォーカルは…最早普通のデスヴォイスが担うべき、曲のリズムを強調したりかっこよく聴かせるという役割を完全に放棄、殆ど「ギェェェ」「ヴェェエ」とか呻き声を発するばかりになってます(笑)。時折、僅かに歌詞っぽいものも聴こえてきますが…何を言っているのか分からないのに、何かを訴えかけてこようとしてるのが分かるのが怖い。
…リアルに精神に疾患を持っている人って、世界そのものが人とは違って見えると言いますがこの人にも常人には理解出来ないコードで世界が見えているのでは…そんなレベルの表現力です。

音質も基本RAWながら、ギターの音には厚みがあり、プリブラとしては割と聴きやすい音。結構メロディを強調してくれるので、病的な世界観にも入っていきやすいのが良いですね。「MANIERISME」のように、演出にこだわりすぎて逆に聴きづらい箇所も無いですし。

取り敢えず日本のブラックやLes Legions Noires関連のブラック、プリブラ全般が好きな方、もしくは何でもいいから日本特有のグロさのある音楽が聴きたいならマスト。日本のブラックの中でも、カルトな支持を集めている理由が良く分かる作品です。



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