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1.
Usher-to-the-ETHER
★★
(2009-09-27 12:15:00)
2009年発表の東方/上海アリス幻樂団シンフォメタルカヴァー。
最初聴き始めたときは、メタルとしてはギターの音が今一つな上、リフのフレーズも
それほどグッと来るわけでもなく、「これは外したかな…」と思ってしまってたんですが、
曲が進むうちにその考えは改められていきました。バンドサウンドはあくまで裏方で、
シンフォニックで壮大、幽遠なキーボードが前面に出されたアンサンブル…リズムこそ
ブルータルなものではないですが、これってLIMBONIC ART(1st)辺りの、
アトモスフェリックなシンフォブラックに近いのではないでしょうか。
正統派やメロスピ、メロデス、モダンへヴィネスなどバンドアンサンブルのかっこよさを
前面に押し出したアレンジの多いこのシーンで、こういうキーボードメインのアンサンブルは
一際異彩を放っていると思います。赤色巨星を想起させるようなスケールの大きさ。
ただ、所々でギターが前に出る箇所もあって、情景描写に「徹して」はいないのが個人的には
少し残念。どうせならVINTERRIKETくらいアンビエント寄りにするか、SIGHの「Hangman's
Hymn」くらいメタルとしての激しさと壮大さを両立してくれれば良かったのに。
あと、キーのバッキングとオブリはもっと派手な方が私的には好み。
天然なのか分からないですが、結果的にマイナーメタルっぽい音作りになってて、
このジャンルを追っていてメジャーメタルアレンジに飽き始めている人にはかなりお勧め。
選曲もクサメロを持った物が多い(特に頭3曲が素晴らしい)し、逆に本格的にメタルに
染まってない人が聴いても面白いアルバムだと思います。
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