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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-04-23 22:37:00)

2006年発表の音源集。
98年の1st「Welcome to Hurusoma World」に6曲を加えた14曲を収録。

妖怪の名前を冠するだけあって、メロディにはどこかMYSTICUMにも通じるオカルティックな神秘性や、日本特有の陰湿さ・陰惨さの篭もった叙情が感じられるプリミティブブラック。
音質も各パートが聴き取れる範囲の適度な荒さだし、ヴォーカルは割れ割れの絶叫だしいかにもな感じですが、お経めいた歌やいかにも幽霊が出てきそうな効果音といったSEを挿入したり、恐山でライブレコーディングされたらしい曲まで入ってたり、ジャケ(首なし地蔵)やバンド名から想起される恐怖感を煽るような雰囲気を醸し出す工夫もかなりなされていて、結構個性的だと思います。

また、所々狂ったようなギターソロが挿入されたり、Sabbatのカヴァー曲ではやけくそな疾走感が感じられたり、意外にもメタリックな魅力を放つパートが多いのも特徴ですね。ただ、こういった要素が音質のアングラさを「得体の知れない、陰湿な恐怖感」ではなく「ダーティなかっこよさ」に繋がってしまってるようにも感じられるので、そこは好みが分かれるところかもしれません。

ジャケからはひたすらに陰湿な作風を想像してたので、良くも悪くも驚きました。何となく、鬱系ブラックよりもメタル全般が好きな人が作ったという印象を個人的には受けた作品。



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