1990年、広島県因島市(現・尾道市)にて結成されたロックバンド。
1990年、因島高校在学時に新藤晴一が中心となって結成した『NO SCORE』が母体で、結成時は新藤と彼の従兄弟からなるバンドで、ここに同級生であった岡野やTamaらが新藤の誘いに応じて加わった。当初、新藤がヴォーカルパートを担当していたが、コーラスとしてスカウトした岡野の方が歌が上手かったことから、彼にヴォーカルを譲って自身はギター担当となった。当初は中尾天成がメンバーであったが1995年に脱退、代わって織畠英司がメンバーに加わった。当時はアマチュアや若手バンドを対象としたコンテストで活躍するも成績は2位止まりだった。
バンド名は「(大阪時代に)周りのバンドに負けないインパクトのある名前がないとダメだ」「目立たないといけない」いうことから、Extremeの2ndアルバム『Extreme II: Pornograffitti (A Funked Up Fairy Tale)』(1990年)から取ったものである。グラフィティの本来のつづりは「graffiti」であるが、由来となったアルバムタイトルに倣って彼らも「graffitti」としている。主な略称は「ポルノ」であるが、メンバーは「卑猥な言葉でもあるので、言うときは気をつけて」としている。その他にも「PG」「ポルグラ」「グラフ」といった略称がある。
1997年に織畠英司が脱退するが同年の『ソニーミュージック SDグループオーディション』で合格、ソニー・ミュージックレーベルのSME Records(現エスエムイーレコーズ)やアミューズとの契約を得る。これを機に上京し活動拠点を東京に移した。なお、アミューズと契約した理由については岡野曰く「どうしても憧れであったサザンオールスターズと同じ事務所に入りたかった」からである。
1999年9月8日、アキヒト・ハルイチ・シラタマの3人で「アポロ」をリリースしてメジャーデビュー。メンバーそれぞれの長所を発揮し、また「アポロ」がテレビ番組のタイアップの影響で話題を呼んだこともあって次々とヒットを重ねてファンを増やしていく。なお、デビュー当時は作品のほうが注目されたことでバンド名の認知にはかなり時間がかかった。ライブを中心にテレビやラジオ、イベントへの出演をこなすなど精力的に活動する彼らであったが、デビュー5周年を迎える直前の2004年6月にTamaがソロ活動を行うために脱退を表明。直後に発売されたベストアルバムが3人編成のラストアルバムとなった。後のメンバーの発言によれば、その頃が2009年時点において唯一解散や活動休止を考えた時期であったという。
Tamaの脱退後は2人体制となり「シスター」を発表してリスタート。メンバーが2人になったことでメディアからは「2人組ユニット」として紹介されることも少なくないが、本人達は「2人組バンド」と主張している。しかし、現在では「既存や過去のポルノグラフィティの姿に留まらず、常に進化し続けよう(新たな“ポルノグラフィティ”の確立)」というコンセプトや目標を掲げ、様々なことに挑戦しながら活動している。
2009年にデビュー10周年を迎え、ライヴは通算400公演を達成、観客動員数はのべ100万人を超えている。
作詞・作曲ともに岡野昭仁と新藤晴一がそれぞれ手掛けている。過去には元メンバーのTama、プロデューサーのak.homma(本間昭光)の楽曲提供を受けていることもあった。また時としてメンバー同士による共同作品もある(稲妻サンダー99、俺たちのセレブレーションは共同作詞)。編曲については1999年のメジャーデビュー〜2011年「EXIT」までほぼ全ての楽曲でak.homma(名義違い含む)が携わっており(ワンモアタイム以降は様々なアレンジャーとの共同)、「幸せについて本気出して考えてみた」以降はメンバーも参加している(多くの場合は「ak.homma、ポルノグラフィティ」と表記)。
アルバム・シングル合わせて、2012年までに1,300万枚以上を売り上げている。
Current Members
岡野 昭仁 — Vocals and guitars
新藤 晴一 — Guitars and background vocals