ハッキリ言ってDVDを観たいがために買ったような本作。中身は"平均的"程度で充分だと思ってました。 ごめんなさいごめんなさい。ぼくがまちがってました。ごめんなさいごめんなさい。 もうこの音楽はメロディック・スピード・メタルの範疇にないよね。勿論メロディックでメタルであることには変わりないんだけど、本来主役に"なるべき"お約束の疾走曲③DIVE IN OPEN WATERが逆に味付けになってる感じですもん。もうひとつの疾走曲⑧NOTHING NEWはちょっとお約束的な感じとは違う。 全体的にミドル・テンポ主体の曲が多く、展開も激しい。その展開の中で時折疾走を見せるというような感じ。展開は目まぐるしく、個人的にはそこがカッコ良かった訳だけど、人によって「散漫だ!」という意見があってもおかしくないほど。⑧NOTHING NEWはそういった部分がしっかり刻印された曲で、個人的に本作のハイライト・チューンかな。 まぁ、核となるべき歌メロがしっかりしてるからその点で楽しめないって人は少ない……と良いなぁ。(笑)もうちょっとメロディの幅が広がるともっと良かったとおもうけど。(たまになぁんかどっかで聴いたことあるようなメロディが出てきたり…) このバンド、こういった展開の曲を作るだけあってインスト陣個々の実力が素晴らしいですね!ギターはソロのテクニックは勿論のこと、リフ造りの上手さには恐れ入る。2本のギターがそれぞれ奏でるリフが見事に調和する箇所なんかゾクゾクさせられる。キーボードも趣味が多彩なだけあって様々な音色で曲の表情を変えてますね。 で、今回、実はインスト陣の核になってるんじゃないかと思った(勝手に深読みした)のはドラム。手数が多く、スリリングで、ドラムだけ聴いてても充分楽しめるんじゃないでしょうか?元々手数は多かったけど、楽曲の展開と相成ってさらに魅力と実力が前面に出たって感じです。 いやぁ、素晴らしいアルバムですねぇ。DVDが観たいから…、間違ってましたよ、俺。大好きです、これ!"メタル"という音楽の幅がちょっと広がった気がします。 で、DVDなんですが、東京でのライヴは家庭用カメラで撮っただけにさすがに"素晴らしい映像"と"素晴らしいサウンド"ではないんですが(特に音の篭り具合はダメな人はダメでしょう)、『ROCK CITY』なんかで流れるライヴ映像と同レベルぐらいでしょうかね。あれが大丈夫な人なら充分楽しめるでしょう!曲数もなかなか多いし。(『ROCK CITY』を見れない方々、わからん例えですみません)観れて良かったと素直に思いました! ちなみに、日本盤の場合は解説にしっかり書いてありますが、念のため書いておくと③DIVE IN OPEN WATERのエンディングのブチ切れ方、あれはワザとだそうです……って、わかりますよね、普通。(笑)余計なお世話でしたね。(笑)