1983年に結成された、アメリカ・フロリダ州・タンパ出身のデスメタルバンド。当該ジャンルの草創期から活動を続ける大御所的存在である。
宗教的雰囲気を感じさせる荘厳で複雑な構成のリフと、Pete Sandovalによる高速ドラミング(ブラストビート)が特徴的。リーダーでもあるTrey Azagthoth自身も「Morbid Angelはライブバンドである」と公言しており、数多くのライブをこなしている。しかしながら、メンバーに関しては1990年代に入ってからもTreyとPete以外のラインナップは安定せず、しばしばメンバー交代が行われてきた。
日本ではライナーノーツでの表現にちなんで「デスメタルの魔王」とも呼ばれ親しまれる。
Death、Obituary、Deicideらと共にフロリダを中心に活動を行い、Cannibal Corpse、Suffocation、Malevolent Creationらニューヨーク勢と共に、1990年代初頭のアメリカデスメタルシーンの創生期を支え、世界中のデスメタルバンドに影響を与えた。
イギリスの音楽雑誌『Terrorizor』における「デスメタルアルバムベスト40」では彼等のアルバム2枚がランクインし、その内「Alters of Madness」は見事1位に輝いた。また同じく音楽雑誌である『Decibel』においては、Treyが「デスメタルのギタリスト」で1位にランクインしている。
彼らがレコーディングに使用したフロリダ州タンパのモリサウンドとそこを拠点に活躍していたプロデューサーのScott Burnsが作り出すサウンドは世界中のデスメタルバンドの憧れになり、世界中から次々とデスメタルバンドがレコーディングに訪れるようになった。
また彼等のアルバムの売り上げはデスメタル界では高く、2003年の時点でCannibal Corpse、Deicideに次いでアメリカだけでも(CD,DVDを含め)総合445,147枚を売り上げている。
なお、Trey Azagthothは日本のアニメやゲームを非常に愛好しており、『「マクロス」から「らんま1/2」「セーラームーン」なんかに惹かれていった』『らんまと我々の音楽のテーマは同じだ』と公言しており、PVや雑誌の表紙でらんま1/2のTシャツを着ていたり、キャラクターをサンクスリストに挙げるなどしている。
Current members (リーダーはTrey Azagthoth)
Trey Azagthoth – guitars, keyboards (1983–present)
Steve Tucker – bass, vocals (1997–2001, 2003–2004, 2015–present)
Scott Fuller – drums (2017–present)
Dan Vadim Von – guitars (2017–present)