2004年発表のBEST。 本作は彼らの12年の歩みを総括したベストアルバムであり、当然今までの分岐点というような意味合いも込められている。多くの人々に愛された良質の楽曲はロック・サイド(Disc 1)、バラード・サイド(Disc 2)に配され、選曲も凝られているので、マニアから初心者まで非常に楽しめる作品になっている。特筆すべきはやはりアテネオリンピックに出場するスイス選手団の公式テーマ・ソングとなった「One Team One Spirit」ほか全4曲もの新曲が収められていることだろう。そして、それらの新曲はばらばらに配置されているのでボーナス的な陳腐な感じはなく、今までの楽曲と違和感なく解け合っているのでとても興味深く、「今まで」と「これから」が明確に表現されている。他にも「Homerun」のシングル・ヴァージョンや、大胆にピアノのアレンジを施した「Everything Can Change」など魅力的な楽曲ばかりだ。単なるベスト盤ではなく、これから先を見渡す希望に満ち溢れた作品だ。