「Wings Of Time」は当時50歳だった初代ヴォーカリストを擁して99年6月にリリースされています。 「Dreamland」でブレイクした彼らですがこの頃からDGMは楽曲、メロディの構築力が素晴らしいです。 ギタリストのディエゴのテクニック・フィーリング・コンポーザーとしての実力は、もっと評価されてしかるべきです。速いだけのギタリストならたくさんいます。しかし、技術一辺倒で泣きのフィーリングやテクニカルなパートを生み出すタイミングを心得ていない人が多い中でディエゴは頭一つどころか二つ以上抜けています。 また、「イタリア出身」「シンフォニックな要素」というだけでB級メロスピと一緒にされて正当派サイドの人から敬遠されたり、メロスピ系ファンから「変拍子バリバリのプログレ」と勘違いされて聞かず嫌いされるのはあまりにももったいないです。 ヴォーカルもティッタに比べれば落ちるものの十分に上手いです。 「Guiding Light」はスピーディーな展開を見せながらサビの後にスローなパートを入れて上手くドラマ性を出しています。 「Mirrors Of The Night」は後の2作に通じるプログレ色を出しています。 そしてツボは「Waiting For The Sunrise」です。「Hidden Place」でティッタのバージョンが入っていますが、この曲はしびれました! ラストの「Fool For Your Loving」(WHITESNAKEのカヴァー)は「Slip Of The Tongue」バージョン風でちょっと出来が悪かったですが、彼らのルーツの中には王道HR/HMがあるということで許せます。 いずれにせよ、「DGMに駄曲なし」ということでもっと日本でもメジャーになってほしいです。