ANGRAのコピー・バンド……じゃなくてANGRAと同じようにクラシカル・ミュージックとラテン音楽からの影響をメタルに取り入れたブラジリアン・バンドのデビュー作。 音作りもANGRAのツアーに同行しているキーボディスト、ファビオ・ラグナがプロデュースしているせいか、ANGRAの『REBIRTH』辺りを想起させる。 メロスピ度はそんなに高くはないけど、それでも充分それに分類されるようなサウンドですね。解り易い疾走曲『EAGLE OF THE SUN』や『JUST A MIRACLE』はその手のファンには堪らないでしょう! でも、個人的にはアルバム中盤を占めるミドル~アップ・テンポの曲のメロディの充実度に目を付けたい。新人ながら、ここまでテンポに頼らずとも良い曲が書けるというのは大した強みだと思います。バラードも文句なし! 本家のキコ・ルーレイロが『FUTURE』に参加していますが、このバンドのギタリスト達もかなりの腕前で、しかもキコから影響受けまくってるのが解り易過ぎるソロを弾くので有り難味はそんなに…。(笑)CATHEDRALにトミー・アイオミがゲスト参加、みたいな…。(笑) ヴォーカルも基本はしっかり歌えています。…が、個人的にはちょっとハイトーンが苦しそうというか野暮ったいというか、もうちょっと綺麗に歌えていれば、飛翔感のある曲ではそれがさらに増していたのに、という感じ。でも、ここまで歌えてれば大きな問題ではありません。 さてさて、このアルバムで俺が一番お気に入りの曲、それはアルバム冒頭のインスト『ESSENCE』!!まぁこれもANGRAからの影響丸出しっちゃそうなんですが(笑)、自然を思い起こさせるSEから徐々に緊張感を増す流れにはゾクゾクさせられます。個人的には、このインストを聴くと最も「こいつら新人!?」感が強いです。 "ポストANGRA"はいう位置は、"ポストSTRATOVARIUS"や"ポストSONATA ARCTICA"等に比べるとかなり少ないので、「パクリじゃん!」と文句を言う気には全然なりません!!(笑) 微妙に"あと一歩感"がある箇所もありますし、中間にも"山場"が欲しかったっていうのもあります。(勿論、その中間にも、というかアルバム全体良い曲ばかりです。でも"山場"とはちょっと違う…)それでも、新人ということを排してもこのクオリティは立派なものだと思います!