'94年発表。 1曲目の冒頭、ノイジーなギターが「ジャーン」とかき鳴らされた瞬間に私は本作に惚れていた。 前作と比較すると何か「ギラギラ感」が増したような気がする。意味も無くU2の『ACHTUNG BABY』を想起する。 1曲目も良いが、私にとって本作で最も重要な曲は9曲目「I TOOK YOUR NAME」だ。何年も前に研修で奈良に滞在していた時、商店街の角にあるCD屋でBGMに流れていたのを聴いた。「あれ?この曲なんだっけ?俺、知ってるぞ」一瞬、R.E.M.だとわからず、やけにヘヴィでルーズなリフに聞き惚れた。今でもこの曲は大好きだ。何を歌っているのかは知らないが。
前作とはうって変わって、ザラザラとしたノイジーなギターサウンドが印象的なロックンロール・アルバム。 前作2枚のリリースにともなうツアーをいずれも見送ったり、前作「AUTOMATIC FOR THE PEOPLE」が陰鬱で内省的な作品だったことが 今作をヘヴィでギラギラとしたギター・ロック・アルバムにしたようです。オープニング曲のイントロがなによりも印象的ですが、 どの曲もヘヴィでノイジーだけでなく、80年代の彼らみたいな「風変わりさ」さというか、なんか「間の抜けた」「スカした」 メロディもうかがわれます。…ところでこの作品がリリースされた1994年はあのカート・コバーンが自殺した年なのですが、 「LET ME IN」はカート・コバーンのことを歌っています。「WHAT'S THE FREQUENCY, KENNETH?」以外にも、パンク風味の「STAR 69」、 REM王道バラッド「STRANGE CURRECIES」など良曲が多いです。何よりもヘヴィなギターが前面に出ているのでHMリスナーの自分にとってはとても好きなアルバムです。