1980年に、アメリカ合衆国ニューヨークにて結成されたヘヴィメタルバンド。
Black Sabbathのツアーにパイロテクニクス及びベースの技師として同行していたJoey DeMaioと、ツアーのオープニングアクトを務めていたSHAKIN' STREETのRoss "The Boss" Friedmannが意気投合し、翌1981年にEric Adams、Donnie Hamzikを加えて結成された。バンド名の由来は軍艦を意味する"Man of War"から。 真のヘヴィメタルを標榜する彼らは「Death to False Metal」(偽メタルに死を)を合言葉に掲げ、1982年に1stアルバム『Battle Hymns』でデビュー。
1stアルバムにはロックンロール色の強い楽曲も収録されており、まだバンドの持つ音楽的イメージが十分には固まっていなかったが、2ndアルバム『Into Glory Ride』から筋骨隆々とした闘士のイメージを確立。以降モチーフを中世ヨーロッパの闘士、北欧神話、ギリシア神話・インディアンなどに求めた勇壮・雄大で高揚感の溢れる作品作りを中心に行う一方、各アルバムには必ずと言っていいほどバラードも収録され、戦士の孤独や倒れていった者達への哀悼などを哀愁漂う楽曲で表現することで、これら楽曲がアルバムに緩急をもたらすとともに、作品としての深みを持たせることに寄与している。これら叙事詩的なスタイルは主にヨーロッパで人気を博す一方、本国アメリカにおいては欧州ほどの支持は得られていないのが実情である。
他にはバンド自身や世界中のファンのことをモチーフにした楽曲、特にライヴにおける観衆との掛け合いを前提とした曲作りが多いのも特徴である。
力強くドラマティックな楽曲にEric Adamsのシャウト、Joey DeMaioの"光速"ベースが特徴。 右手首を左手で掴んだまま頭上に掲げるポーズは「Manowar Sign(マノウォー・サイン)」と呼ばれており、彼ら自身やファンの間だけではなく、他のバンド、ミュージシャンもライヴなどでポーズをとる事がある。メンバー全員が中世の戦士のように屈強な体躯をしており、曲名や歌詞によく現れる「Warrior(ウォリアー)」を体現している。またJoeyが過去のインタビューにおいて、バンドのメンバーになる条件として「大音量での演奏が好きで、女好きで、ビールを飲むことが好き。何より全世界のヘヴィメタルファンを愛していなければならない。」とインタビュアーの問いに答えている。彼らはファンを非常に大切にすることで知られ、これまで幾多のインタビューや楽曲においてファンに対する敬意を明らかにしてきた。2000年頃まではファンのことをMetal Warriors (ヘヴィメタルの戦士)、Manofans (Manowar + ファンの造語)、又はBrothers (and Sisters) of True Metal (真のヘヴィメタルの兄弟姉妹)などと表現していたが、2012年の楽曲にあるとおり最近はManowarriors (Manowar + Warriorsの造語)と表現することも多い。
音量に関して過去に『ギネス・ワールド・レコーズ』に記録されたことがあった(139dBを記録する)が、ギネス・ワールド・レコーズは2008年、「聴力障害を促する恐れがあるため」との理由で「世界で最もうるさいバンド」というカテゴリーを廃止した。ちなみに、Manowarというバンドにとって絶対にやってはいけないことは「アンプリファイアーのヴォリュームを下げることだ。過去にもしたことが無いし、この先未来永劫することはない。そんなことをするくらいなら、死を選ぶ。」とのことである。
世界で900万枚以上の売上げを記録している。
Current members (リーダーはJoey DeMaio)
Joey DeMaio - bass, guitars, keyboards, classical guitar (1980–present)
Eric Adams - lead vocals (1980–present), guitars (1980)
Donnie Hamzik - drums, percussion (1981–1982, 2010–present; session member: 2009)
Karl Logan - guitars, keyboards, classical guitar (1994–present)