GCの代表作を2nd「SPACE IN YOUR FACE」とする意見に異論はない(寧ろ賛成だ)が、 個人的に、彼らのアルバムの中で最も気に入っているのは、'91年発表のこのデビュー作だったりする。 アグレッシブなリフ&リズムの上に乗っかる、浮遊感漂う歌メロと、美麗なボーカル・ハーモニーの妙・・・という 個性的なスタイルは既に完成されているのだが、それを美しく彩るメロディの質が「ポップ」「キャッチー」「ソウルフル」な 2nd以降とは異なっていて、ポップでキャッチーなのは間違いないのだけど、もう少し叙情的で哀感が強く演出されている (ように感じられる)のがその理由。言うなれば、GCの前身バンドAWFUL TRUTHの音楽性に最も近い感じ? スパニッシュ風のアコギやら、カントリー調のハーモニカやら、スラッシーな疾走パートやら、 色々な要素をギュッと詰め込んでドラマチックに仕上げた①“I'M NOT AMUSED"や、スピーディな⑦“KILL FLOOR"から、 組曲形式で大作⑩“SPEAK TO ME"へと展開していく、スペーシー且つプログレッシヴな流れは、何度聴いても最高。