前作「SET THE WORLD ON FIRE」で飛躍的な音楽的変化を遂げたものの、ドラマー以外のメンバーが脱退し、ジェフ・ウォーターズ自らがヴォーカル&ベースも担当するなど、殆どソロ作品に近い形で作成された94年発表の4th。 問題視されたジェフのヴォーカルであるが、楽曲にうまくはまっており、違和感は感じられない。 ソリッドな殺傷力に満ちたギター・リフが次から次へと繰り出される楽曲は見事で、特に「KING OF THE KILL」、「SECOND TO NONE」の2曲は必聴! 中盤のメロウでポップなバラード「ONLY BE LONELY」やプログレッシヴな「HELL IS A WAR」、ファンキーなリズムの「SPEED」、叙情性に満ちた「IN THE BLOOD」といったフックのきいた曲の存在も見逃せない。 もっと注目を浴びてもいいと思うのだが、バンドのメンバーが固定しないのがマイナス要因。
ジェフ・ウォーターズ特有のの切れ味の良いシャープなリフ構成は健在で、全編 心地良い曲構成のボディブローが効いている。こういった感じの『練りこまれ系』 の曲は直ぐには評価されないのだが、暫く経つと中古で手頃な値段で手に入るのは 嬉しい限りだ。良さが分る前にみんな手放してしまうからね。 『KING OF THE KILL』は本当に名曲で、ジェフのリフの真骨頂を聴くことが出来る。 メンバーが定まらないのは、ジェフの変態的な楽曲のせいなのか?メンバーが付いて 来なくても、アナラーは付いていくから安心せよ!!
なかなかヴァラエティに富んでおり、3rdに次ぐ位にメロディアスなナンバーも充実した一枚。 最初はやはり、KING OF THE KILL等のスラッシュチューンの強烈さに耳奪われるだろうが、曲それぞれの違った色合いの魅力に気付いてこそ本作をより一層楽しめるだろう。 曲の合間にインスト小作品をいれるなど、アルバムトータルとしての整合性をも高めた完成度の高い作品。
94年の4th。ジェフ・ウォーターズがギターのみならず、ベースとヴォーカルも務め、 ランディ・ブラック(Dr)と2人でレコーディングしたアルバムです。 そのジェフのヴォーカルは太い声質でしっかりとしていて、リードヴォーカルとして充分安心して聴けますし、 個人的には、前作『SET THE WORLD ON FIRE』で歌っていたアーロン・ランドールよりも好みです。
さて、内容はといいますと、前作と同じく、スラッシュ的な要素はほとんど存在していなくて、 メロディアスさと抒情性を含んだ、幅広いタイプの楽曲を収録しています。 ②"King Of The Kill"・⑧"Second To None"・⑭"Fiasco"のようなスピードメタルがカッコよく、 ⑤"Only Be Lonely"や⑪"In The Blood"、⑫"Catch The Wind"などの哀愁チューンもイイですね。 ③"Annihilator"や⑥"21"のリフ、④"Bad Child"のメロディも素晴らしい。 ただ、上の皆さんがおっしゃるように、①"The Box"はちょっと残念ですが。 ジェフ・ウォーターズのセンス、実力を堪能できる、とても良いアルバムですよ。