トルキの2ndソロアルバム。前作とは全く違い、全体的にポップス、バラードの曲で占められていて、メタル色は1%もありません。だからメタルを期待している人は買うのを避けるべき。 このアルバムは少年期のトラウマ(12才の時に父親が自殺したらしい)をかかえたトルキのセラピーをお題においたものです。詩の詳細は説明するのが苦手なので省略しますが、8曲目の詩のインパクトは強烈。 肝心の曲の方はメタルでなくてもトルキらしいメロディが満載となっている。本作の目玉といえるキスクの参加したKey To The Universeとシャロン(AVANTASIAに参加した女の人)のAre You The One?は、2人のファンなら聴いてまず損することはないでしょう。2人のボーカルの良さが引き出された秀曲です。他の曲はトルキが歌ってしまってます(失礼)が、昔のストラトの時とは違って無理に高音を出しすぎていないので私はあまり気になりませんでした。彼の歌う曲では3、6あたりが好きです。 また、keyのミカ・エルヴァスの存在も無視できません。彼は昔ストラトに在籍(85~88年)したことがあり、現在はクラシックピアニストとして活躍しているらしく、アルバム全編で非常にいい仕事をしていますね。この人のピアノがアルバムの完成度をより高めていると思います。 トルキは確かに上手くは無いけど、彼よりも下手なB級ボーカリストは腐るほどいますし、ファンならその事で躊躇せずに聴いてみて欲しい。これでトルキがストラトのニューアルバムに100パーセント集中できて良い作品を作ってくれるのならファンとして文句は無いです。