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TIMEWALKER (2005年)
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TIMEWALKER
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解説 - TIMEWALKER
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1. 失恋船長 ★★★ (2024-11-14 12:35:43)

前作同様ステファン・カウフマンのプロデュースによるフルアルバム。二枚目のモダン化が余程日本では不評だったのか、今作も国内盤は見送りという恐ろしい状況を迎えるのだが、作風的には前作よりも糖度の高い北欧風メロディが聴ける。そこにACCEPT風のシリアルかつ男臭い硬質感をプラスして、2005年風の正統派スタイルというのを築き上げた。このバンド、日本でいうところの様式系のバンドとは全然違うので、こういうACCEPT+北欧メタルという作風になっても大きな違和感はない。

むしろ時代を見据えて作風にシリアスさを重視したスタンスに切り替えている。鍵盤プレイも今回は前作以上に見せ場を設け、バンドサウンドを幅を広げてきた。オーセンティックなアプローチを助長させたステファン・カウフマンの眼力、キレイに弾くだけじゃない粘りのあるギタープレイ、正直もっとギターオリエンテッドでもいいのだが、それも2005年という時代背景なのだろう。

日本人にとっては、これくらい甘いの含んだメロディ、そのワビサビのある展開にグッと心も掴まれるので、国内盤のリリースがあってもおかしくないのだが、もう2枚目の失敗は許して欲しい。パワーメタル化してモダンになったのは、デビュー当時は爽やかなトレンディ俳優だったのに、知らない内に、萬田銀次郎になった竹内力くらいの変遷だったが、こうしてバランスの良い作風に戻ったのだから許されるべきだ。

あのアルバムのせいで日本では不人気の一途を辿り知名度は絶望的に低いのだが、いずれにしろ評価の全ては、どこに力点を置くかだ。このバンドがメロディックメタルと思うならば、前作よりもズッと感触は良くなった。局地的な音ではなくジャーマン風味も取り込むことでワールドワイドな音になっている。一流のプロデューサーの手腕は大きい。しかしパワーメタルが好きな人には甘口になったと悲しい気分になるかもしれないが、2005年の正統派サウンドとしては十分に及第点を超えている。

今はサブスクで無料視聴が当たり前の時代。若い人は是非ともトライして欲しい。



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