ポップな曲が何曲か入っていたからと言って、その存在を全否定してしまうのは、キャンディーの詰め合わせの中に自分の嫌いな「ストロベリー味」が入っていたからと言って、箱ごと捨ててしまうようなものだ。 おいおい、もったいないって。 「DEAD OR ALIVE」のかっこよさったら、再結成DPの全曲の中でも特筆できるほどのものだし、奥深いメロディーと構成の不思議ナンバー「STRANGEWAYS」だって、非常に味わい深い。さらに他にも、聴いていて飽きない秀曲がいっぱいある。 「方向性が定まっていない」と言う評価は、「バラエティー豊か」と言い換えることも出来て、しかもこのバンドには、いかなる曲を演奏しても、決して他の誰かと聞き違えることのない強烈な個性があるではないか。 なのにどうして、このアルバムの場合、批判的なほうの言い方がなされてしまうのか 要するに、「こうあってほしい」という方向性を、聴き手側が具体的に持っていて、それを裏切られると、そういう物言いになってしまってるのではなかろうか。 このとき、DPにファンが求めた「具体的な方向性」とは・・・ すくなくとも、「CALL OF THE WILD」ではなかったと言う事なのだなあ。
前作「PERFECT STRANGERS」よりはテンションが落ちたことは否めないと思います。 リッチーブラックモアもこのアルバムは嫌いと言ってました(しっかし、この人好き嫌い激しいなぁ) しかし、良い曲だらけだと思います。一時期はパープルのアルバムで一番好きだったこともあるし(今はPERFERCT STRANGERSですけど) 特に好きな曲は「CALL OF THE WILD」「MAD DOG」「HARD LOVIN' WOMAN」「DEAD OR ALIVE」です。 なんで全然ライヴでこのアルバムからやんないんでしょうね。本人たちも気に入ってないのか・・・果たして。
いいアルバムだと思います。 ジョン・ロードがジョー・リン・ターナー脱退後に「彼が作る曲は"I Wanna Be Jon Bon Jovi"と聞こえた」みたいなことをインタビューで言っていた記憶がありますが、それを言うならこのアルバムに入ってるCall Of The Wildの方が「SLAVES AND MASTERS」のどの曲よりもBON JOVIっぽく聞こえるんですけど・・・・サビの部分が「She Don't Know Me」みたい。 ま、それはともかく、Spanish ArcherとかHard Lovin' WomanとかBad Attitudeとか、いい曲入ってます。 このアルバムを切り捨てちゃうのは、とっても惜しいです。 たぶんリッチーが「あのアルバムは嫌いだ」って言ってることに影響を受けてる人が嫌いになってると思うんですが、違いますかね? このアルバムが嫌いな人って、「WHO DO WE THINK WE ARE?」とか「FIREBALL」とかも嫌いじゃないですか?
87年発表の再結成第2弾。 大物バンドの再結成となると、どうしても過去の遺産の幻影を求めるファンは多いと思うけど、これはいい意味でその期待を裏切った好盤である。 非常に洗練されたハードロックのムードが全編を覆い、楽曲のクオリティも高い。個人的には“Call Of The Wild"、“The Spanish Archer"、“Dead Or Alive"あたりがお気に入りだ。 彼らの場合、ハードロックのクラッシック、っと評される作品は70年代のものであるだろうし、歴史的にはそう評価されるのは当然だとは思うが、80年代後半に発表されたこの作品なんかも余裕を持って楽しみたいもんである。