96年リリース。収録は94年のドイツ。翌年の"SEA OF LIGHT"に入っている"WORDS IN THE DISTANCE"も収録されているということで、彼らがいかに精力的にライヴ活動を続けながら曲作りにも頑張っていたのかがよくわかる。 1曲目の"DEVIL'S DUGHTER"オリジナル盤で聴いた時に「これは絶対ライヴ向きじゃない」と確信していたのだが、彼らはこの曲を完璧にしかもオリジナル以上のテンションで演奏している、最強のライヴバンドの真髄だろう。彼らのライヴを生で観たいものだ。
'96年リリースで、'88年の"LIVE IN MOSCOW"以来同じメンバーで2作目となるライヴ・アルバム。前作"SEA OF LIGHT"が好評だっただけに、何故それよりも前の'94年のドイツ公演の音源が次のリリースになったのかと批判的な声も多かった。しかし'91年から約4年間に渡って世界中で多くのギグをこなした彼らは、このメンバーでの円熟期を向かえ、演奏レベルも非常に高かった。これは18年ぶりとなった'91年9月の日本公演でも多くのファンが目の当たりにした事実で、このアルバムはまさに超一流ライヴ・バンドとなった彼らの実力を、証明するものと言って良いだろう。"BAD BAD MAN"と""WORDS IN THE DISTANCE"以外は70年代黄金期の作品で占められているが、オープニングの"DEVIL'S DAUGHTER"は古くからのファンにも以外な選曲で、センスのよさが憎いほどだ。演奏・録音共に素晴らしく、時間的な違和感も感じないので、安心して聴ける内容となっている。余談だがクラブ・チッタ川崎でのライヴの最後に、リー・カースレイクが投げたドラム・スティックを受け取った幸運な人は誰だったのだろう。