良く言えば全盛期路線、ファンが求める最大公約数の路線への回帰、 悪く言えば過去の作品のいいとこ取り、そんなアルバムです。 曲のほうは、決して悪くありません。むしろ、けっこういい! 「Hell On High Heels」は楽しく、「New Tattoo」はちょっとしんみり、 「Fake」のコール&レスポンスや、「Porno Star」のキャッチーなコーラス、 「1st Band On The Moon」のワウワウなリフもいい感じです。 アメリカンヤクザエンターテインメントメタルとしては結構いい作品だと思います。 ただ、やっぱりギラギラとヤクザっぽかった80年代に比べると、 どうも丸くなっちまったなぁという印象は拭えないという気もします。 この路線で、曲が結構いいからこそなおさらに、 Motley Crueも年食っちまったのかなぁと思ってしまいます。 Farewell Tourやるという話が出ているそうですが、 だったらお願い!この路線でもう1枚アルバム出して!!
ニッキー曰く「Shout at the devil」と「Dr.feelgood」を足して2で割った感じらしいが・・・そうか?全篇通してモトリー節に間違いないけどどっちかっていうと「Girlsx3」と「シアターオブペイン」の中間のような・・・要するにヘヴィさが足らんくてR&R色が強い!「Dr.feelgood」は完全にR&Rだけどサウンドがヘヴィだし、「Shout~」は精神的に完全にメタルしてた。モトリーにはもっとパンチにあるサウンドを期待してしまうなぁ。が、R&Rのアルバムとして聞くと今時あまりお目にかかれない秀作です。
このアルバムを聴いて、乱暴な表現ですが、「Dr.feelgood」と「THEATRE Of PAIN」の頃の没曲を今になって、再レコーディングしたアルバム、という印象を受けました。 どの曲もモトリーらしい曲ではあるのですが、サビのメロディーはどれもいまいちだし、耳に残るリフも'TREAT ME LIKE A DOG'くらいです。 あと、音がやたら硬くてギターやドラムがゴツゴツしているのも気になります。
路線を戻したのはいいが、曲作りの面でネタ切れを感じる。SAINTS OF LOS ANGELSで外部ライターを使ったのは正解だ。どうしても才能のピークというものはあるんですね。ある程度以上のベテランで才能の限界やマンネリを感じさせない人なんていない。ニッキ—もおそらく本作を聴き直して、自分の作曲能力の限界・劣化を感じたんだと思う。