L.Aのメタルシーンを駆け抜けた本格派のガールズHM/HRバンドのライブ音源。私が知っているのは、ここに登録されているより2曲多く、一つはベースのロス・シェアが唄う、レイ・チャールズやハンブル・パイが有名にした曲であり、メタル系ならWASPが取り上げたI Don't Need No Doctorとスタジオ音源がないと思われるROCK MEが入っている14曲入りの奴です。
メジャー・レーベルが満を持して送り込んで来た、女性メンバーのみで構成される本格派HRバンドとして人気と評判を集めたVIXEN、'88年発表の1stアルバム。 ゴリゴリのメタル・ゴッデス路線でも、過剰なお色気路線でも、ましてやTHE GREAT KAT様のような色物路線でもない、洗練された見目麗しいルックス、ミュージシャンとしての確かな実力、それに親しみ易いキャッチーな楽曲と、万人にアピールする華やかな雰囲気を身に纏っているのが流石はメジャー仕様。 尤も、あまりに優等生的というか、お膳立てが整い過ぎている点に逆に引っかかってしまい、当初はイマイチ乗りきれなかったんだよな…と。しかし、ラジオだったかテレビだったかで耳目に触れたスマッシュ・ヒット・ナンバー①(全米シングル・チャート最高26位)に惹かれてアルバムを購入してみれば、パンチの弱さはやはり感じつつも、哀愁漂わす③、80年代トレンディドラマの主題歌みたいな⑧、ハードにロックしているドライヴ感溢れる⑪等、己のつまらん偏見がどーでも良くなるぐらい収録楽曲の出来が良かったという。そんなわけで、その後はすっかりファンになってしまい、メタル好きの同級生と「ロキシー・ペトルーシ(Ds)を《美人メンバー》の枠内に含めるか否か」で熾烈な論戦を戦わせたっけなぁ(アホ)、と懐かしく思い出した次第。 昔は漫然と聴き流してしまいましたが、実はデビュー作以上に収録曲の質が高いと評判の2nd『REV IT UP』も、改めて聴き直してみよう。