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解説 - SERVANTS ARISE
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-02-03 23:48:23)

2010年発表の1st。
元は自主制作盤で、2012年にInverseより再発。
…これはヤバい代物が再発されましたね…
Inverse Recordsにはグッドジョブの一言ではとても感謝しきれません。

シンフォニック・ブラックというジャンル自体、メロディアスな作風のバンドが多いですが、この作品はその中でも特にメロディの際立つ逸品。メロディが分かりやすく、かつトレモロリフによって強調されるので、かなりキャッチーに聴こえる。メロディの方向性自体は、勿論楽しそうだったり明るかったりといった雰囲気ではなく、シンフォブラックらしい悲哀に満ちたものなんですが、余りにもメロディアスなのでここは「クサい」という言葉を賛辞として送っておきたいです。

どちらかというとキーボードよりはギター、特にトレモロリフに力を入れている感じですが、ピアノやストリングスなど上品な音色によって曲に華を添えるキーボードも、なかなか良い仕事してると思う。…ここまでメロメロな作風ながら、「The Hammer」ではかつてのBURZUMに影響を受けたと思しきリフが出てきたり(と言っても、やたらキャッチーでメタリックになってますが…)、ブラックメタルとしての本懐も忘れていないのが素晴らしい。

そしてもう一つ褒めておきたいのがヴォーカル。
どうやら二人いるようですが、その内の片方が喘鳴のようなホイッスル音が混じった高音絶叫で、「Dusk~」期のCOFや昔のALCEST辺りと比較しても劣らないほどの凄絶さ。聴いているこっちの喉が痛い通り越して張り裂けそう(笑)。もう一人の中音域のがなりも、粘着質な響きがあって悪くないと思う。

自主制作盤としては音も悪くない(ヘヴィではないものの、クリアで聴きやすい)ですし、シンフォニック・ブラックが好きならばマストな一枚と言っても過言ではありません。唯一残念なのが、再発盤のジャケが白地に簡単なエンブレムとアルバムタイトルが載ってるだけでかなり地味なこと。正直、知らないバンドでこのジャケを買うのは結構勇気いると思う(笑)。内容は凄くいいので、シンフォブラックファンは惑わされずに是非買ってしまいましょう(笑)。



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