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ヘヴィメタル/ハードロック
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WORLD TERROR COMMITTEE
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ブラックメタル
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SEARING FIRES AND LUCID VISIONS
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1.
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2012-09-03 19:01:44)
2011年発表の1st。
注目レーベルWorld Terror Committeeよりリリース。
ベルギー産ブラックメタルバンドのデビュー作という事ですが…ベルギーと言えば20年近いキャリアを持つ大ベテランのENTHRONEDが有名ですが、このバンドも新進気鋭ながらENTHRONEDに喰らい付かんとする、邪悪さもクオリティも非常に高いブラックメタルを演ってますね。ENTHRONEDやWATAIN、AZAGHAL辺りのハイクオリティな真性系のブラックが好きならば、何かしら感じるものはあるだろう作品。
音としては、ミニマリズムやRAWさに頼ることなく、メタリックなかっこよさを残しつつブラック特有の邪悪さもしっかり演出していく、ストレートなブラックメタルで、前述したバンドにかなり近いものがあると思う。ただしENTHRONEDやWATAINの近年の作品と比べるとプロダクションにやや粗さは残ってますが、オーバープロダクションにならない生々しさがありつつ、マニアックな聴き辛さはない音質で悪くないと思います。
しかしこの作品、リフやメロディなど、ブラックの根幹となる要素が悉く素晴らしいんですよね。ブラック特有の平坦リフは腐食部分がジクジクと広がるような、爛れた邪悪さが感じられますし、トレモロリフに込められたメロディは闇の帳が緩やかに降りてくるような、品性のあるダークさがあって非常にかっこいい。ギターソロも用いる作風ですが、そのメロディもメロウさと神秘性が同居していてうっとり出来るんですよね。
また、悪意と威厳を伴った、太いがなり声で邪悪さ十分のパフォーマンスを聴かせつつ、時折地獄に落ちる男の悲鳴のような絶叫を響かせるヴォーカルの表現力、聴き手に常に緊張感を持つ事を強いるような、ところどころでフックのあるフレーズを仕込んでくるドラミングもまた素晴らしい。演奏時間こそ31分と短いのがネックなものの、デビューアルバムとしては隙がなさすぎて怖いくらいの出来だと思う。
流石WTCだけあって、またしても素晴らしく有望なバンドを発掘してきましたね…世の中の邪悪音楽好き全員にお勧めしたい作品です。特にENTHRONEDやWATAIN、AZAGHALなどの真性ブラックが好きな方は是非。ほんと素晴らしいです。
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