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VON SCHEMEN UND TRUGBILDERN (2005年)
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VON SCHEMEN UND TRUGBILDERN
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解説 - VON SCHEMEN UND TRUGBILDERN
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-09-03 18:57:32)

2001年発表の1st。

やたら長いバンド名や謎のおっさんクリーチャージャケからしてヤバ気なオーラが漂いまくってますが(笑)、その予想(期待?)を裏切らない、奇妙で奇矯なブラックメタル。アトモスフェリック系のシンセやペイガン系のメロディ、メロブラ的なトレモロなどを用い、ドラマティックに仕上げたブラック…と書くとまともそうに聴こえるんですが、全体を通じて妙にユルい空気感があり、そのユルさ故になんだか前衛的で得体が知れない音に聴こえる感じですね。

まずメロディなんですが…普通にメロブラとしてかっこいい、冷厳で耳に残るメロディやペイガン系の土着的なメロウさを発揮する泣きメロをトレモロリフで弾いてたりして、センスの高さを感じさせてはくれるんですが…時折妙に調子の外れたようなメロディを仕込んでくるのが面白い。特に7曲目なんて、一部地獄のお笑い番組のテーマソングがあったらこんな感じだろうな…ってメロディまであって、それが同じ曲に神秘的なシンセや冷厳なトレモロと同居してるのが、ある意味凄まじいセンスしてると思う。

そしてヴォーカルも特徴的。低音のグロウルと高音のスクリームを使い分けるスタイルですが、喉を絞めた感じの、常に情けなく裏返るのようなスクリームが良くも悪くもヒドいです(笑)。白塗りは白塗りでも、コープスペイントというよりはバカ殿のご乱心という感じがしてしまいます(笑)。CELTIC FROSTを意識したのか「ウッ!」も披露してますが…声がアレなのでしゃっくりにしか聞こえません(笑)。特徴的過ぎて純粋に邪悪系を求めて聴いたら嫌悪感感じるレベルかも。ちなみにグロウルは普通に邪悪。

明らかに変態的で、しかもユルい感性を持っている変り種のブラックなのに、メロディのセンスが無駄に素晴らしい辺りなんとも心憎い作品。時折メロブラでも明らかに極上レベルのメロディが出てくるんですよね…こんな変な作風なのに。ともかく変なだけでもユルいだけでもないブラックですので、個性派好きならば聴いて損はないかもしれません。



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