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1.
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2012-02-25 11:12:55)
2011年発表の1st。
DIMMU BORGIR人脈のバンドで、しかもボーナスディスクとして本編のオーケストラアレンジを付けるほどシンフォ要素に自信を持っている…という時点で、かなり期待はしていたんですが…これ、予想してたよりも凄まじいです。シンフォニック・ブラックが好きなら必聴のレベル。
近年のDIMMU BORGIRに対抗できるくらい、シンフォパートの派手さや緻密さ、バンドサウンドとの絡みの濃厚さに富んだ作品。特にまずバンドサウンドありきで、シンフォ要素を後乗せした感じではなく、シンフォパートが最初にあって、それに合わせてバンドサウンドを付けて行ったのでは…と思わせるほど、シンフォニックな部分の充実振りには目を瞠るものがあります。
大仰なメロディはシンフォパートに振られる事が多く、メロブラ的なトレモロリフやギターソロの頻度は少なめですが、ヘヴィで迫力のあるプロダクションが刻みを多用する重厚な音作りとマッチしており、バンドサウンドの方も疎かになっていないのがまた素晴らしい。このヘヴィなバンドサウンドと大仰なシンフォの融合は、生でオーケストラの演奏を聴いた際、震える空気に飲み込まれそうになるあの感覚と聴き心地が似ているように思います。
オーケストラがホラー的なメロディを奏でれば、バンドの方もおどろおどろしいリズムを演出してみせたり、大仰なメロディのアクセントの部分にヘヴィなリフが同期したりなど、シンフォ要素とバンドの音がしっかり不可分一体になっている、曲作りの丁寧さも重厚感に繋がってますね。音に圧倒されてしまって目が向きづらいですが、何気にヴォーカルの引きちぎるような絶叫もかなり凶悪でかっこいいです。
思った以上にクオリティが高く、素晴らしい作品。
DIMMU BORGIRやANOREXIA NERVOSA辺りと比較してもなんら劣る事のない、超ハイクオリティなシンフォニックブラックです。
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