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THE RED BEHIND (2009年)
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THE RED BEHIND
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解説 - THE RED BEHIND
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-02-23 21:08:30)

2009年発表の2nd。

Harmful氏による独りブラックという事ですが、独りブラックのスタイルだと個人の感性がダイレクトに反映されるからなのか、独特なヴィジョンを持ったバンドが多いですよね。ARS MANIFESTIAも、そんな独自の感性を持ったバンドの一つだと思います。

一応使っているパーツ自体は、装飾程度にノイズ要素を取り入れているとはいえ、典型的なブラックメタルなんですが…色々なところに妙な歪みを感じる音なんですよね。特にメロディにはそれが顕著で、ブラックの宗教性や鬱感情とも違う、掴みどころの無いものが多く聴いてて洗脳されそうになる。時々邪悪さやかっこよさをストレートに伝えるようなフレーズもありますが、基本メロディは奇妙。安易にアヴァン系の不協的なメロとも言い切れない辺りホント独特。

音作りの奇妙さも、それに輪をかけて作風を個性的な物にしていますね。独りブラックとしてはかなりクリアな音で、フレーズもしっかり聴かせる聴きやすい感じではあるんですが、ドラムの音色がちょっと変わってます。まるで缶を叩くような感じで、ブラスト時にアタック音より、カンカン響く音が強く聴こえる箇所もあって面白い。皺枯れた老婆の呻き声を思わせるヴォーカルも聴き手の生理的嫌悪感を刺激してくるし、やはり奇怪な音。ラストで何故かシューゲイザー系に通じる儚いメロディが出てくるのも、まるで聴き手が彼の作る音世界に取り込まれた事を祝福しているかのよう。

個人的には使っているパーツはブラックメタルそのものなのに、独自の世界観を描いているということでFURZEと共通するものを感じたり。あそこまでイッてる感じはないですが、かなり個性的なバンドだと思う。



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