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DODECAHEDRON (2012年)
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DODECAHEDRON
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解説 - DODECAHEDRON
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-02-06 23:11:45)

2012年発表の1st。

なかなか出てこないと思ってましたが…遂に出てきましたね、DEATHSPELL OMEGAの「Kenose」~「Paracletus」路線を引き継ぐ有望なフォロワーが。複雑怪奇でテクニカルなアンサンブルをブルデス並の超ハイテンションで叩きつける音は、DSOの「Paracletus」アルバムにかなり近い音だと思う。不穏なフレーズを交え、オーガニックな不気味さを伴いながら展開する複雑なリフ構成といい、ドラムセットになんか恨みでもあるのかと思うくらいシバキ倒すドラミングが合わさると、カオティックどころかカオスそのもの。

ドゥームやアンビエント色も感じられるスローパートでも、いつ悪意がこちらに降りかかってくるか分からない、陰湿な緊張感を感じられる辺り、邪悪な世界観の構築振りは徹底していると思う。ヴォーカルもドスを効かせてがなるだけでなく、救いを求めるように呻いてみせたり、地獄の書物を読むかのごとき語りを入れてきたり、表現力豊かでテクニカルでブルータルなアンサンブルに負けない迫力があると思う。

ただ、DSOが凄いのは、テクニカルな演奏が凄まじいだけでなく、それが聴き手の脳内に形而上学的・宗教的なイメージを喚起させることだと思うんですが、このバンドはそうした感覚は(あくまでDSOに比べれば、ですが)やや希薄。その代わり、テクニックに裏打ちされた、こちらを圧倒するような迫力はDSOにも負けず劣らずで、良くも悪くも実体的な音だと思う。プログレメタルやテクニカルデスのファンがどう評価するか楽しみでもあります。

新人にしてかなりの完成度を誇るアルバムを出してきたと思います。取り合えず最近のDSOを聴いてこの路線のバンドをもっと知りたいと思った方は必聴でしょう。近年のDSOや後期EMPEROR同様、他ジャンルのファンが聴いても凄まじい音楽である事は認めざるを得ない音だと思います。



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