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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-11-25 23:00:17)

2011年発表の1st。

これは2曲目がたまたま店内で流れてて、こらえきれずに購入しました。
路線としてはピアノやチャーチオルガン等、華美なキーボードを配したメロスピに、可憐な女性ヴォーカルによる歌謡曲のキャッチネスと起伏、メロスピの飛翔感を併せ持つ歌メロを乗せた感じの作風で、あそこまで歌メロ超重視主義ではないものの、個人的には「女声ゴシック版のX JAPAN」という印象。

…というか、このバンドのメインコンポーザー、絶対X JAPAN大好きだと思う。ちょっとしたリフであるとか、間奏のギターソロやキーボードの入れ方など、随所に直接的な影響が現れている感じ。しっかりドラマティックさを受け継いでます。ただ惜しいのが、ギターが二人体制ではないことですね…。2曲目とか、ソロパートの後半でハモったら悶絶度が一気に3割は増すのに…。あとドラミングもメロスピなんだし、もっとフレーズが派手でもいいかな…という感じも。

全体的に歌メロはこの手でも高水準だと思いますが、それを歌うヴォーカルの声もまた素晴らしい。いかにも「ずっとメタルに憧れてました」って感じではなく、ましてやアニソン系の歌いまわしでもなく、ちょっと声楽入りつつ、そっちにも傾き過ぎない非常に情感のある声。特に高音の搾り出す感じが心に来る。3曲目のサビ終わり、一瞬溜めてから高音に行くところとか、それだけで聴き手を歌詞の世界観の当事者になったような気にさせるほど、感情移入させる力があると思う。

アルバム全体としても「手堅い」という以上のクオリティがある、かなりの好盤だと思う。多少優等生的で、X JAPAN程の破天荒さはありませんが(むしろそこまで破天荒なバンドは滅多にない)、広くお勧めできる作品だと思う。ところで、バンドの略称が「TOT」になるのは、顔文字の号泣をイメージしてるのでしょうか…。



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