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VORTEX OF DEATH
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解説 - VORTEX OF DEATH
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-08-16 20:17:48)

2011年発表の2nd。

私は、これ聴いてなんだがホッとした気分になってしまいました…
土着的なトレモロを交えたリフ捌き、狂気的な絶叫にややRAWな音質…曲を構成する要素のほとんどが、典型的なノルウェーのブラックメタルという感じで、聴いてて「ああ、こういうのが好きでブラック聴いてるんだよなぁ…」としみじみ実感できる音。「僕達の好きなノルウェジアンブラック」みたいな(笑)。

しかし、この手の音の中でも、各要素のレベルは非常に高いですよね。
メロウながら土着的な怖さも感じさせるトレモロリフのメロディは、時に口ずさめるほどキャッチーで、曲をビシッと締めてくれているし、1曲の録音で喉が逝きそうな、常に全力でパフォーマンスする高音絶叫ヴォーカルも素晴らしい。薄くドローンを流して聖書の朗読を入れたり、ダークアンビエントをバンドサウンドに絡めたりといった前衛的アプローチも、嫌味にならない程度にムードを演出してますね。

個人的には、ノルウェー産ブラックの名盤群の中でも、TAAKEの「Doedskvad」や、SATYRICONの「Nemesis Divina」のような、メロブラに接近しつつもブラックの王道を貫いている作品を連想しました。ただし、こちらの方が曲の殆どをトレモロリフで攻めるパートに割いていたり、音質が分離はいいがジャリジャリ感も強いRAWなものであったり、多少プリミティブ系に近い印象。

前述のTAAKEやSATYRICONを始め、MAYHEMやDARKTHRONE、EMPERORなどのノルウェー産ブラックメタルバンドの有名どころの作品が一通り棚に並んでいる方には、是非この作品も購入してほしいですね。もしかしたら死や怪奇をテーマにしているバンドに言ったら失礼なのかもしれませんが…そういうリスナーにとっては、物凄くホームな気分で楽しめる、聴いてて安心できる作品に仕上がっていると思います。



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