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MYSTERION (2008年)
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MYSTERION
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解説 - MYSTERION
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-08-01 19:29:07)

2008年発表の3rd。

…これはかなり個性的なシンフォニックブラックですね。
同郷のNIGHTBRIBGERやKRALLICEにも通じる、高音を強調したキリキリした響きを含むトレモロリフや、繊細な音色のリードギターが神秘的かつメロウ極まりないメロディを奏でつつも、そこにオーロラ系の空間的な音色や、星の瞬きの効果音のような音色のキーボードを絡ませるスタイルで、LUNAR AURORAにも通じる神秘性を感じられる音。

ドラムが結構軽めだったり、ヴォーカルパートが比較的少なかったりはしますが、却ってそれがメロディを強調し、より情景描写的な傾向を強めていると思う。10分を超える曲を5曲収録という、大作主義な作風ですが、神秘的トレモロ+キー+疾走による陶酔感、起伏のあるメロウなメロディのお陰で、時間を忘れて聴き入ってしまいます。NIGHTBRINGERが病んだ瘴気漂う方向ではなく、神秘性やロマンティシズムを重視する方向に行ったらこんな感じかも。

このバンドはニーチェ哲学を取り入れた思想など、単なる悪魔主義ではないコンセプトを掲げて活動しているようですが…音の方にも、そうした深遠さが表われている感じがしますね。トレモロリフをメタリックにではなく、シンフォメタルにおけるキーボードのように、空間演出にも活用している作風は、ポストブラックやアトモスフェリックブラック好きにもお勧めできそう。個人的にはこういう、曲が「単なる音」以上の情景を語る作品って大好きです。



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