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1.
Usher-to-the-ETHER
★★
(2011-06-01 18:16:16)
2011年発表の4th。
初期はインダストリアルよりハードコアの要素の強いブラックメタルを演ってましたが、今作はノイズとバンドサウンドの境界が分からないレベルまでインダストリアル化した作風になってますね。ブックレットには、NSBMバンドとしてのおっかない声明がいくつも書かれてますが、このバンドもマジなんでしょうか…少なくとも音の方はマジです。ノイズの隙間から、「俺たちの音楽をエンタメに堕するわけにはいかない」って思想が漏れ聞こえてきそうな凄まじさ。
基本的にはブラックメタルをインダストリアル・ノイズ方向に解体した感じですが、解体の仕方が曲によって様々で面白い。バンドの音を切り刻んでコラージュしたノイズが吹き荒れたり、ロックなリズムと毒々しいメロディの上をノイズが吹き荒れたり、鉄を打つようなサンプリングに合わせて多量のノイズが吹き荒れたり、紙を破るような洗脳的な音色のノイズが吹き荒れたり…
と、アルバムの収録時間の殆どはノイズが吹き荒れてます(笑)。5曲目はシンセアンビエントっぽいですが、音色は圧迫感あるし、ノイズが掛かってるしでやはり耳に優しくない。4曲目の金属質なノイズはちょっとやりすぎで耳が痛くなりそうですが、解体しすぎてメタルの面影がほぼ無い6曲目、ぶっ壊れてもロック/メタルの衝動性が僅かに残る7曲目辺りは個人的にかなり好みですね。
ただ、この作品、曲目には10曲あるのに、何故か8トラックしか入ってないんですよね…。調べたらCD版はそういう仕様だとか。自然崇拝的な思想から、「CDなんて軟弱なメディアで聴いてんじゃねぇ!」って事でこんな仕様になってるんでしょうか(笑)。レコードやテープの方が自然に近いみたいな。
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