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Hell, Fire and Damnation / SAXON (HIGASHI)
The Law / EXHORDER (うにぶ)
Kingdom Come / SIR LORD BALTIMORE (うにぶ)
Black Masquerade / Stranger in Us All / RAINBOW (シン・聖なる守護神)
Take It or Leave It / STREAM (失恋船長)
Another Time and Place / ROOM EXPERIENCE (火薬バカ一代)
Blood in Blood Out / IRON ALLIES (失恋船長)


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ヘヴィメタル/ハードロック - 最近の発言
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Hell, Fire and Damnation / SAXON

24年発表の通算24作目のスタジオ盤。
最初に自分の感想のまとめを言うと、前作には及ばないもののそれに迫る良質な作品だと思う、ということになる。
本作で顕著なのはミディアムテンポの楽曲のレベルは過去最高峰ではあるが、速い曲2曲がイマイチ切れがないことだ。
それはやはりGの交代が如実に結果として表れているせいだと思うのだ。ダイアモンドヘッドから加入したブライアン・タトラーはダイヤモンドヘッドでもそうであるようにミディアムテンポの曲作りがうまい。ミディアムテンポの曲が続く中盤あたりは、ほかの作品なら冗長に感じられることも過去の作品ではあったが、今回はそんなことはなくそれぞれの曲の個性が際立っていて、それぞれに楽しめる。
そこに速い曲がテンポ良く切り刻んでくる、・・・が前作ではうまくできていたが、“Fire And Steel”と“Super Charger”ともにイマイチ切れがない。これらの曲のクレジットはポール・クインになっているので、やはりテンションというかモチベーションがほかのメンバーよりも低い証拠なのだろう。
その点でメリハリが前作よりも劣っている印象に繋がってしまっているのが残念かな。でもそれはかなり高いレベルでの“悩み”なのであり、この作品全体を通して致命的な欠陥にはなっていない。
だから非常にいい作品だけど、前作までではないかな?っという感想になるんじゃないだろうか。

HIGASHI ★★★ (2025-02-02 11:44:46)


The Law / EXHORDER

ここ1年、最も聴きまくったアルバムは間違いなくこれです。
'90sグルーヴ・メタルの理想形の一つだと思います。
高校・大学生の頃、アホみたいにはまって聴き狂ったヘヴィな音楽、当時の思い入れ深い名盤群を凌駕する新鮮な感動を、今頃になって味わえるなんて思わなかったなー。
重さ/激しさ/速さ/ノリ/グルーヴ感/懐かしい音づくり、全てがツボです。
特に(4)「Un-Born Again」が好きすぎてたまらんのですが、アルバム通して、全部大好きです。個人的超超超名盤。
あー、これ、30年前に聴いていたかった!

うにぶ ★★★ (2025-02-01 20:16:27)


Kingdom Come / SIR LORD BALTIMORE

現在のweb情報によれば、'70年の1stとなっていますね(セルフ・タイトルが'71年2ndで、'06年『III RAW』がラストの3枚目)。昔の日本のレコード会社にはあまり情報が伝わらなかったんでしょうか。インターネットの進歩により、バンド情報が得やすくなってありがたいです。
さて、発売後50年以上経ってから聴いた新参者の感想ですが……
「今まで聴いたHR作品の中で最も熱く激しく感じて、度肝を抜かれました!! 超名盤です!!」
というのが素直な気持ちです。まあ、B'zがHRの入り口でせいぜい30年ちょいしかHRを聴いていない若造の身ゆえ、「わかってねぇなこいつ」とか言われそうですが、正直、これに一番興奮してしまったんだからしょーがないのです。
いやはやもう、圧巻です。息をするのも忘れるくらいにヘヴィ。
なんちゅーギターでしょう。これだけずっと聴いていたくなるくらいの、理想的な歪み具合と破天荒なエネルギー。
歌も破れかぶれで、開いた口が塞がらないくらいの全力歌唱。
ド頭3曲でいきなりテンション高すぎな狂熱ロックをぶちかまし、(4)(6)がちょっと気分転換させてくれますが、ケツの4曲に蹂躙された後はもう息も絶え絶え。
これ聴くと'60~'70年代のワイルドなHRを聴き直したくなって色々聴くのですが、満足できずにまたこのアルバムに舞い戻ってしまいます。
たぶんこれと同じように衝撃的な作品がまだまだたくさんあるのだろうなと思うと、探究を怠ってはならんなと自戒の気持ちを新たにする次第です。(識者に是非ご教授いただきたいところ)
ちなみにHM確立前の元祖HMとしても有名らしく、Wikipediaの「Heavy metal music」の項目の解説によれば、'68年のジミヘン、'70年のハンブル・パイの記事に次ぎ、'71年の記事でこのアルバムが「Heavy metal」と評されているとのこと。個人的には、HMはもうちょっと整合感のあるイメージで、やっぱりHRとして聴いています。そこらのデス・メタルよりもヘヴィですけどね。

うにぶ ★★★ (2025-02-01 19:55:41)


Black Masquerade / Stranger in Us All / RAINBOW
まぁ色々と御託を並べたところでこの曲なんだろうと思いますよ
①がイイとか⑤もらしいとか言ったところで多くの「RAINBOW」好きの方が求めていたのってね
久しぶりに聴いたけど確かに"エッ!?、もぅ30年も経ったの!?"って思ったけど良い曲ですよね

アルバム通しては...果たしてドゥキー(Vo.)で良かったのかななんて思うけど(個人的にはもう少し個性的な歌唱の方が良かったかなって思うけどね)、この曲はハマっているし...ね

シン・聖なる守護神 ★★★ (2025-02-01 14:30:51)


Take It or Leave It / STREAM

フランス人ギタリスト、ピーター・シャイタウアーがどうしてアメリカの地で活動をしたのかは知る由もないのだが、1988年にフランスで1stをリリース。7年ぶりのアルバムに参加するのはベースがデイブ・スピッツ。ドラムはジェイ・シェレンとステット・ハウランド、そしてシンガーがデヴィッド・リースという実力派揃い。しかも1995年という時代を無視したオーセンティックなサウンドで勝負。まぁフランス人のエッセンスというよりはアメリカ寄りのハードサウンドを展開。豪快な色合いの作風にリースの歌声はよく似合う。リズムプレイも適切、派手さを押し出す堅実なプレイに職人技を感じます。今では懐かしい速弾きギターもねじ込み、90年代的真新しさとも向き合う事で強引さというモノも、継ぎ接ぎだらけのロックプロジェクトにもならず、良い感じでバンド感も出せている。
やはりギターオリエンテッドな作風に陥らずに皆で作り上げたスタイルと感じる面が大きいのだろう。しかし曲を手掛けるのはピーターだ。

今作、実はテイチクから国内盤がリリースされている。勉強不足のため、現物は見たことないのだが、瀕死のアメリカンメタルシーンで活路を見いだすのは、余りにも狭き門だった時代、受け皿の一つとなったのが日本だろうが、それでも、今作をリリースしたレーベルの英断には、驚く。ある意味、ライナーノーツ読んで見たいと思いましたね。

やはり時代的に、中途半端な印象を否めない。ヴァン・ヘイレンみたいな御陽気な疾走ナンバーなんかもメンツも見れば納得だったりするのだが、曲順がインパクトを弱めているようにも感じられ、欧なのか米なのか、グランジ/オルタナムーブメントなのか、もう少し分かりやすく振り切って欲しかった。陽キャならば突き抜けて欲しいと思うのだが、サウンドメイクが底抜けに垢抜けた感じではないので、なんかこう物足りない。こじんまりしている。上手いんだけどね。抜きん出たリーダートラックがないという印象を持ってしまった。

失恋船長 ★★ (2025-02-01 01:33:45)


Another Time and Place / ROOM EXPERIENCE

'16年にリリースされるや速攻完売/廃盤となったデビュー作のプレミア・アイテム化が著しい、ジャンルカ・フィルモ(Key)率いるスウェーデンのROOM EXPERIENCEが、91 SUITEのイヴァン・ゴンザレス(G)やSTREET TALKのスヴェン・ラーション(G)ら多数のゲストに招いてレコーディングを行い'20年に発表した2ndアルバム。
日本での所属先だったANDER STEIN MUSICが店じまいをしてしまったため残念ながら国内盤発売こそ見送られてしまいましたが、リードVoにPINK CREAM 69のデヴィッド・リードマンを、プロデューサーがこのプロジェクト立ち上げ以前からの付き合いであるWHEELS OF FIREのダヴィデ・バービエリ、そしてミックスは売れっ子アレッサンドロ・デル・ヴェッキオが担当するという鉄壁の布陣が敷かれた本作が、前作に勝るとも劣らぬクオリティを有する仕上がりとなることは自明の理であったと。
今回は曲によっては何故かデイヴィッドのVoがえらく音痴に聴こえるっつーか、もっさりと響いてしまう点が玉に瑕なれど(パフォーマンスの問題なのかアレンジの方に原因が求められるのか?)、OPナンバーにして早くもアルバムを出来栄えを確信させてくれる①、哀愁を湛えて軽やかに踊る②、ジャンルカが歌うバージョンもボートラとして収録する泣きに満ちたバラード⑤…と、フックを効かせたメロディ構築術が冴え渡る楽曲の連続を前にすれば些細なことですよ。中でも思わず眉が八の字になってしまうぐらい歌メロもGも哀愁塗れの⑩は、こちらがROOM EXPERIENCEに期待する要素がてんこ盛りに盛られた名曲。
このクオリティで何でマーキー/アヴァロン辺りから日本盤が発売されなかったんでしょうか?と首を捻らざるを得ない力作です。

火薬バカ一代 ★★★ (2025-01-31 01:08:33)


Blood in Blood Out / IRON ALLIES

メタルバンドでバンド名にIRONがつくとどうしても軽視してします。そのネーミングセンスというのかベタさが、ある意味、バンドサウンドを頭打ちさせるのだが、参加メンバーを見て評価も一変。ギターはハーマン・フランク、そしてシンガーはデヴィッド・リースという元ACCEPT夢の共演となる。ハーマンの相棒は自信のソロバンドで共にしているマイケル・ペシン、ベースはリースのソロバンドから、そしてドラマーはアンドレア・ヒルガースというジャーマンメタルの辣腕がしのぎを削るという熱量の高さ、最近のハーマンを見れば、彼が現代的なテクノロジーを無視する事なく、オーセンティックなメタルサウンドの融合を果たし、そのハイクラスなテクニックと堅実なプレイは聞く者を魅了、そこにリースの灼熱のヴォーカルが激しく共鳴、メロディを大切にした歌い回しはリースの得意とするジャンル。

その熱量の高さを現代的なマッシブさも取り込んだ正統派サウンドは普遍的な魅力を撒き散らし、ガリガリゴリゴリと突進。ドラムもバンドの推進力となる後方支援と盤石の体制を感じる。マニアにとってはACCEPT組の共演は視聴する動機となるだろう、日本ではイマイチ人気を獲得できないハーマンだが、アクセプト節もそこそこに剛毅な欧州パワーメタル現代ヴァージョンを愚直なまでに披露してくれた。

プロデューサーはハーマン、ミキシングはデニス・ワードという布陣にも実績と安心のブランドを感じる。ごっついヘヴィな音像はミドルを中心としつつも、効果的にテンポの速い曲を配置してアルバムに無駄のない道筋を立てた。AFMからのリリースだが国内盤はないようだ。

正統派であるということの拘り、その場所に留まる勇気、しかしそれは古いものの焼き回しではない旬を取り込んでいる。だから今の時代に燦然と光輝く。普遍的なメロディを軸としたダイナミックなハードサウンド、その豪胆さと力強さを損なわない叙情性に今作最大の魅力を感じる。やはり小細工なしという男気に惹きつけられましたね。
ウルフ・ホフマン一人になったACCEPTよりも正統性が強いのが印象的だった。

失恋船長 ★★★ (2025-01-30 15:13:22)